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6/9/2024, 11:35:16 AM

『朝日はあったかいねぇ』

幼いころ、抱き締められながら母によく言われた言葉。
あの頃は、母にそういわれることが嬉しかった。


小学校にあがったころ、そんな母が事故で亡くなった。
死を理解していなかったあの頃でも、もうあの言葉を聞くことはないのだと子供心に気づいて、どうしようもなく悲しくなって、三日三晩泣き続けた。


あれから、小中高と、あの言葉を一度も聞くことなく生活してきた。
それなりに充実した生活を送って、恋人もできて、もうあの言葉のことも忘れかけていた。


けれど、何度目かのデートの別れ際に恒例となっていたハグをした時、恋人が言った。


「朝日って、あったかいな」


約10年ぶりに聞いたその言葉。
母の姿を思い出して、恋人もさらに愛おしくなって、「ありがとう」と言いながらしばらく泣いた。




【朝日の温もり】

6/9/2024, 12:25:01 AM

あ、

また間違えた。
こっちが正しい路だったのか。


何度も繰り返したバッドエンド。
どれだけ進んでも、結局は最初(タイトル)に戻される。


慣れた手付きで、間違えた選択肢の記憶(セーブデータ)を消す。



新しい人生(ニューゲーム)。

今度は間違えないといいけど。




【岐路】

6/7/2024, 9:38:43 AM

「オレ、最悪の人間になる」

この世の全てを滅ぼしてでも、お前を守るから。
神に誓う。



毎日同じ言葉を聞かせてきた。
今までは何の反応もなかったが、やっと声が届いたらしい。


カプセルの中の彼女は、「ありがとう」と静かに唇を動かした。




【最悪】

6/4/2024, 2:14:40 PM

この狭い空間で、二人寄り添って過ごせたら、どんなにいいか。





【狭い部屋】

6/3/2024, 2:33:52 PM

失恋した。


気さくで、笑顔がかっこよくて、温かいひだまりのような人だった。
そう思っていた。



けれど蓋を開けてみればその男は生粋の浮気者で、私を含め5股していた。で、そのうち3人と子供を作っていた。
ブランド物をよく買ってくれていたが、もちろん全員同じものをもらっていたし、なんなら偽物もあった。


そんなクズみたいな男が、私の大嫌いな女とくっついた。
女からは「失恋おめでとう♡」と嫌味たっぷりに言われたが、むしろこっちが「クズのお世話頑張って」と言ってやりたくなった。



失恋した。けれど悲しくはない。清々した。


あんな男別れて正解だし、女が破滅に向かうのを高みから眺められるし、
何より、もっといい人を見つけたから。





【失恋】

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