あのさ、正直なこと言っていい?
大好き。
人としてというか、もう、存在が大好き。
「っていう告白されたんだけどさ、どうすればいいと思う?」
「え、返事してないの?」
「しようと思ったけど逃げられた」
「ああそう…」
「で、どうすればいい?」
「えっとー、まあ…うん、正直になればいいんじゃない?」
その後付き合った二人から代わる代わる惚気を聞かされるのであった…
【正直】
毎年、梅雨空の下で傘を振り回してびしょ濡れになりながらはしゃぐアイツが、何よりも好きだった。
忠告しているのにそのせいで毎年風邪をひいて、一番に自分を頼ってくるアイツが、なんだかんだ言って愛おしかった。
けどこれは叶わない恋。
この雨と一緒に流してくれと、今日も空に願う。
【梅雨】
その無垢な顔で笑いかけるな。
もっと好きになったらどうしてくれる。
ずっともどかしかったことを吐き出してみると、目の前の男は「別にいいけど?」と言って、何の穢れも宿していないその顔に照れ笑いを浮かべた。
【無垢】
この世界の、全ての国を渡りきった。
「旅の終点」は、見つからなかった。
この世界の一番始めに目覚めた場所で、今までのことを振り返る。
彼と生き別れてから、どれくらい経っただろうか。
この世界の旅で、たくさんの人と出会った。旅を共にする相棒とも出会った。
いろんなことを経験して、いろんな感情に揺さぶられて、いろんな場所で称賛されて。
もちろん楽しかった。しかし、彼を探すと言う目的を、一度たりとも忘れたことはなかった。
(どこにいるの…)
海を見つめる。空を見上げる。
その水の揺らぎ、星々の輝きの中にさえ、彼を探さずにはいられなかった。
小さな相棒が飛んできた。心配そうに見つめている。
大丈夫だよと頭を撫でながら、重い腰を上げた。
宿に向かって歩を進める。
かつてこうして並んで歩いていた人が「帰ってくる」のを夢見て。
【終わりなき旅】
______
旅と聞いて一番に浮かんだゲーム。
ネタバレしないように書いたつもりですが、どうでしょうか…
「ごめんなさい」
自分のせいなのに口答えしてごめんなさい。
被害者ぶってごめんなさい。
無能でごめんなさい。
生きててごめんなさい。
ちょっと強く言われただけなのに。
過去のトラウマがよみがえって、あのときの「口癖」が勝手に出てくる。
彼はすぐに、「ごめん、言いすぎた」と言いながら抱き締めてくれた。
違うのに。自分が勝手に過剰に受け取っただけなのに。全然言い過ぎなんかじゃなかったのに。
ごめん。本当にごめん。
満足に怒りをぶつけることもできない、こんな煩わしい人間になっちまって。
でも、こんなヤツを受け入れてくれて、そばにいてくれるこの男には感謝しかない。
いつか、ちゃんと言えるようになりたい。
まっすぐ怒ってくれてありがとう、
好きになってくれてありがとう、
って。
【「ごめんね」】