お前なんか、言葉にできないくらいのでっけえ愛にまみれて天寿を全うして俺のそばで世界一幸せな顔をして死ねばいいんだ。
まあ、つまりは、一生を共にしたいと。
なんと衝撃的なプロポーズだろう。付き合ってもないのに。
色んな意味で言葉を失った。
逡巡。
断る道などなかった。
【言葉にできない】
天真爛漫、春爛漫。
桜の花弁が舞う中、無邪気にはしゃぐ君が、なんだか花弁と一緒に風にさらわれてしまいそうで。
さりげなく肩を抱き寄せると、君はそのきれいな顔ではにかんだ。
【春爛漫】
「これからも、ずっと、一緒に生きていきたい」
そう言うには、ぼくたちの関係は遠すぎて。
でも、この想いを断ち切ることができないほどには、ぼくたちの関係は近すぎた。
お互いに唯一の親友。
いつも一緒にいるし、お互いの隣は譲れない。
けど、それはあくまで友達としての態度で。
慕ってるのは、ぼくだけ。
見てれば分かる。
苦しいな。
【これからも、ずっと】
赤い陽が、沈んでいく。
ゆっくり、ゆっくり。
僕の足は、早くなる。
どんどん、どんどん。
足が早くなると、気持ちが焦る。気持ちが焦ると、足はまた早くなる。
あの太陽のように、ゆっくり、のんびり生きたい。そう思う隙すらない現代。
でも宇宙規模で見たら、太陽も毎日重労働してるから、もしかしたら現代が宇宙に追い付いてきたのかも。
嫌だなあ、そうだとしたら。
そんな答えのないことを考えながらもせかせかと動き続ける僕の足。
この陽が沈みきる前に、家に帰らないと。
【沈む夕日】
それでいい。
と、妥協して生きてきた。
だって、それ「が」いいと言えるほど強く求めたものがなかったから。
でも、あなただけは、妥協できない。
「側にいられれば、それでいい」なんてことも言えなくなるほど、惹かれてしまったから。
この先の長い年月を共にするなら、あなた「が」いいわ。
【それでいい】