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3/7/2024, 10:24:52 PM

満月を見上げる。

あそこに住んでいる兎たちは、今日もかの高貴なお方の為に、薬を搗き続けているのか。



【月夜】

3/4/2024, 12:35:20 PM

大好きなのに、だいすきと言わせてくれなかったこの壁。


それを壊すように、大好きな君は僕に歩み寄ってくれた。




あの時、先に言われた「大好き」。
今でも、先を取られる「大好き」。



いつか、先に言わせてほしいな。





【大好きな君に】

3/2/2024, 5:30:26 AM

今日もこの全身が、君の存在を求めている。


【欲望】

2/25/2024, 10:57:18 AM

あるところに、先輩と後輩がいました。
先輩は空を見て言いました。

「物憂げな空だ」

「…そうですか?」

物事の意味をきちんと知りたい後輩は、すかさず検索をかけます。

「…『物憂げ』とは、大まかに『なんとなく憂鬱な、なんとなく塞ぐような』という意味です。そこから連想される天気は雨や曇りだと思いますが」

「うん、そうだね」

「今は、晴れですが」

「そうだね、雲ひとつない。でも」

空を見つめながら、独特の感性を持っている先輩は笑って言います。

「自分にとっては雲がないほうが憂鬱なんだよ」

「…そうですか。しかし雲は所詮水滴や氷の集まりです」

「その水や氷の集まりがいろんな形をするのが面白いんじゃないか」

「…やっぱり先輩の考え方は分かりません」

そう言いつつ、先輩の考え方にほんの少し心を動かされる後輩なのでした。



【物憂げ】

2/18/2024, 1:55:54 PM

今日にさよなら、普通の人ならできること。
だけど、私に来るのは明日も『今日』なんだ。
昨日も、明日も、明後日も、『今日』。

『今日』以外の日がなくなった空間。
カレンダーの日付も変わらない。お庭の花も枯れない。鳥もいつまでも眠っている。風は止まったままで、月もいつも同じ形。

毎日『今日』を繰り返したから、明日何があるかも知っている。


明日は、




「イワシがつちからはえてくるんだ」






【今日にさよなら】



今日のお題を見てふと思い出したので書きました。あの曲とても好きです。

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