この道の先に…
子供には通学路というのがある。
そういうのをほぼ守らない子供だった。
ある日の帰り道
随分遠回りして、初めて通る道だった。
ボールのぶつかる音がして、そちらを見ると
同級生のT君が、テニスの壁打ちをしていた。
彼とは一度も話したことがなかった。
声をかけるでもなく遠くに見ながら通り過ぎた。
少ししてT君は転校した。
その後、テニスの大会に出て、準優勝したと
クラスメイトが騒いでいた。
人知れず練習していたT君の姿は、とても良いと思った。
しかし、私はそれを誰にも言わなかった。
人知れずする努力は、誰にも知られてはいけないのだ。
結局、T君とは一度も会話しなかった。
今、どこかで偶然会ったとしても、きっとわからない。
けれど、あの日に偶然見た努力は、一生忘れないだろう。
日差し…
私が子供の頃、
我が母校では夏休み明けに
「黒んぼ大会」というのがあり、
ステージの上で日焼けを称賛された。
私も頑張って日焼けした。
二十代の頃、化粧品のカウンセリングの人に
「子供の頃、やけどしましたか?」と聞かれた。
あちゃ〜と思った。
今は子供でも日焼け対策をする。
日焼け対策、だいじです。
窓越しに見えるのは…
少し前、介護施設では窓越し面会が主流だった。
コロナ禍が過ぎてもウイルスは進化を続けるのだろう。
新札に柴三郎さんが載るのは明日からか。
新札といえば、二千円札はどこへ行ったのだろう。
出た当初、銀行で交換してもらった記憶がある。
二千円札、不評は知っているが…個人的には好きだ。
赤い糸…
魂の伴侶へ繋がる赤い糸 あなたへの糸は何色 リリー
リリー(猫)へ
入道雲…
私が小学生の頃、夏休みに
ひとり一研究という課題が出ていた。
ある年の夏、私は雲の研究をした。
研究というほど大層なものではない。
窓から見える雲を毎日スケッチし、コメントをつけた。
猫の頭の形だとか、だんごみたいだとか。
延々と毎日雲を描いた。
入道雲とは積乱雲で、この雲の下では天候が急に変わる。
そんなこと研究するでもなく、休み明けにスケッチブックを
提出したような、しなかったような…
今の小学生は一研究は任意らしい。
地域にもよるのかな?
息子の一研究は、ほぼ父ちゃんがやっていた。
父ちゃんの一研究は婆ちゃんがしたとかで。
なんだか夏休みは大人も忙しい。