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11/5/2025, 1:01:33 PM

「時を止めて」


誰か、時を止めて。
お願いだから、ほんの少しでもいいから。
あの瞬間に、時を止めて。

そうすれば、あの人は生きていたのに。
少しのタイミングの違いで、事故に遭わなくて済んだのに。

何度悔やんだか。
あの時、声をかけてあの人を引き止めていれば。
あの時、もう一言話して居れば、あの時あの場所には居なかった筈なのに。
どれだけ悔やんだか。

だから、お願いだから。
誰でもいいから、ほんの少しでいいから、時を止めて。
お願いだから。

11/4/2025, 11:41:31 AM

「キンモクセイ」


金木犀の香りが街に漂う頃になると、貴方の事を思い出す。

貴方と歩いた道。
笑い合った街角。
2人で頬を寄せて嗅いだ金木犀の木。
バカみたいに些細な事で笑って、はしゃいで。
毎日がただただ幸せだった。

あの木も今はもうなくなって、街並みもあの頃とはすっかり変わってしまった。

私と貴方の関係も終わって、今はもう貴方がどうしてるのか、生きているのかもわからない。

でも、毎年何処からか金木犀の香りが漂う季節になると、必ず貴方の事を思い出す。
打算も妥協もなく、ただ純粋に貴方に恋をしていた自分を思い出す。

そして、出来るならもう一度あの頃に、と願う自分を見つけてしまう。
叶わない願いと分かっていても、もう一度あそこからやり直せたら、と夢想する自分を見つけてしまう。

それは、甘酸っぱくて、切なくて。
でも、これ以上ない位輝いていた私の、大切な想い。
きっと、一生忘れる事のない、大切な想いだから。

11/3/2025, 11:30:49 AM

「行かないでと、願ったのに」


なのに、貴方は行ってしまった。
もう、私の声は貴方には届かない。
貴方の声も、2度と聞くことは出来ない。
どれだけ腕を伸ばしても、指先すら貴方に触れる事は出来ない。

どれだけ願っても、もう貴方に逢う事は出来ない。

何度も願ったのに。
「行かないで」「逝かないで」「神様、私からこの人を取り上げないで!!」
でも、その願いは神様には聞き入れられずに。

そして、今日も又貴方の居ない1日が始まる……

11/2/2025, 10:56:00 AM

「秘密の標本」


秘密の標本ではないけれど、初めて葉脈標本を見た時に、そのキレイさに感動して、それを作りたいが為に化学(科学?)部に入った。

そして、ほぼ幽霊部員だったけど、葉脈標本を作ると聞いて、その日は部活に行って、葉脈標本を作った。

沢山出来ると、最初見た時の感動は薄れて、そんなにキレイとか思わないかな?とも思ったけど、出来上がった葉脈標本は、やっぱり感動的な位にキレイだと思った。

あの時に作った葉脈標本は今でも持っている。
秘密でも何でないけど、懐かしい、思い出。

11/1/2025, 11:06:29 AM

「凍える朝」


いつまでこの暑さが続くんだろう?と思っていたら、少し過ごし易くなった。
そして、そう思った途端に、あっと言う間に寒くなった。

日本には四季がある筈なのに、秋は一体何処に行った?
そう愚痴りつつ、いつの間にか冬を迎えた。
外には今年初めての雪がチラついている。
もう、朝ベッドを出たくない……

そう思いつつ、何とかサボりたがる身体をベッドから引き剥がす。
寒いよぅ、凍えるよぅ。
朝のニュースを見ながら、何とか身支度をする。

ニュースでは、近所で起きた殺人事件の報道をしている。
怖い……心理的不安が更に室温を何度か下げた気がする。

本当に怖いよ。
上手く隠したと思っていたのに。
バレないと思ってたのに。
何で見つかったんだろう?
恐怖が深々と押し寄せ、私の心を凍らせる。

心も身体も凍えた私は、この先一体どうすればいいんだろう?




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