「まだ見ぬ景色」
人の目って、不思議。
目の前にあっても見えない時もあれば、逆に凄く遠くて小さくても目に入る時もある。
その時々の気持ちでも、同じ景色が違って見える。
旅行とかに行って、初めての場所は勿論新鮮で。
二度と来られないかも、って言う思いも働いて、景色とかは貪欲な程じっくり見ている。
でも、普段の景色や道程は、何時でも見られると思うし、特別な景勝地でも何でもないから、じっくり見る事もない。
でも、何気無い景色や風景の中に、ちょっとした綺麗なモノや、優しいモノが隠れている事もある。
いつもの帰り道。いつもの場所。
それでも、気分次第で違って見えるし、視点を変えると見えて来るモノもある。
目の前にある、まだ見ぬ景色を見る為にも、日々の目の前の事をまず大事にして行きたい。
道端の花、夜空に出た月、夕焼け、雲、草の緑、雪景色。
道行く人々、遊んでる子供達、一生懸命働いている人達。
全てが、珍しくなくても、綺麗でかけがえのない、ただ一つだけの景色だから。
「あの夢のつづきを」
貴方と別れて何年経ったのだろう。
今でも、ふとした時に、貴方の事を思い出す。
貴方の笑顔、視線、仕草、声、匂い。
貴方の全てを、私の全てが覚えている。
今の生活には満足しているし、パートナーにも不満がないと言えば嘘になるけど、我慢出来ない程の事はないし、結構幸せだと思ってる。
でも、そんな日々に包まれていても。
貴方の事を思い出すと何だか堪らなくなる。
だから、普段は余り思い出さない様にしている。考えない様にしている。
……それでも、何かの折にこうやって思い出してしまう。
未練がある訳じゃない。
やり直したい訳でもない。
第一、仮にやり直しても又同じ事の繰り返しで、上手く行かない事なんて解りきってる。
でも、私の中の何処かが。
貴方と一緒に居た頃の、あの日々の続きを。
夢の様だったあの日々の続きを、求めている。
だから、例え偶然でも。
貴方と何処かで逢う事が、怖い。
自分に歯止めがかけられなくなりそうで。
あの日々を、現実に続けたいと願う、自分を見つけてしまいそうで。
現在の、全てを投げ捨ててでも、貴方の元に行ってしまいそうで。
「あたたかいね」
怪我をしたり、病気で弱っている時。
普段は余り見えていない、人の温かさが身に染みる。
世の中には、とことん嫌な人がいる事も事実だけど、でも、それ以上に優しい、温かい人が居ると思う。
人が困っている時に誰も助けなくても、中には助けたくてもどうすれば良いか分からない人がいるかも知れない。
以前に助けようと声掛けをして、拒絶されて声を掛ける事を躊躇っている人も居るかもしれない。
助けたいけど、最近は物騒な、人の善意を逆手に取る嫌な犯罪もあるから、怖くて声を掛けられないのかもしれない。
きっとそんな人が多くて、だからこそ、目に見えて困っている時は、割と誰かが助けてくれて、しみじみと「人って、捨てたもんじゃないな。温かいな」って思う。
何だか嫌な人達ばかりが目立って、つい物事を勘繰ったり悪く受け止めたりして、真っ直ぐに人助けが出来なかったり、譲るべき時に譲れなかったりがある。
狡い人が人の善意につけこんで、得をするシーンを何度か見ると、狡い人に得をさせたくない、って気持が働いてしまって、周りが敵に見えてしまう。
善意で声掛けをしたのに、悪く受け止められて怒られたりすると、もう二度とそんな事しない、って気持になる事もある。
でも、それでホント助けが必要な人を助けられなかったりしたら本末転倒。
だから。
たとえ100人の狡い人が得をする事になっても。
悪意のある人に悪く受け止められて、悪く言われても。
1人の善人が救われればそれでいいと思う。
財布を拾って届ける。迷子に声掛けをする。AEDで人命救助する。バスや電車で席を譲る。
最近ではこんな当り前の事も、リスクを考えると当り前に出来なくなってきてるけど。
でも、1人の善人を救う為の努力を皆が止めると、必要な人に皆の善意が届かなくなる。
だから、狡い人に惑わされず。
性悪説を信じて、人を責める人に惑わされず。
性善説を信じて、皆が温かく、生きて行こう。
より良い明日の為に。
私達の、大切な子供達に素敵な、優しい世界を残す為に。
「未来への鍵」
私の未来は、どうなっているのだろうか。
今はまだ形の決まっていない、何者でもない私は、一体どうなっていくのか。何者になるのか、なれるのか。
今の、これからの私の選択の一つ一つが、私の未来を形作る。
友達でも、親でも、彼氏でもない。
他でもない私だけが、私の未来を作る。
周りの人や、環境や、色んな事が私に影響を与える。
でも、最終的に私の周りにある全てを取捨選択するのは、私。
私しか、私を変えられないし、育てられない。
私の未来を開く鍵は、私。
でも、閉じてしまう鍵にもなってしまう。
だから、開く鍵で居られるように。
自分を戒めながら、逃げないで色んな事を選択して、次の扉を開いて行きたい。
逃げずに、その時に一所懸命考えて決めた事なら、失敗だったとしても自分の糧には出来るから。
だから、自分で考えて、自分の責任で、扉を開けて、私は進んで行く。
「星のかけら」
貴方との想い出が、心の中に散りばめられてる。
初めて出逢った場所、デートした場所。
手を繋いだ日、抱き合った日。
囁いてくれた言葉、見つめてくれた瞳の強さ。
貴方との時間の全てが、私の心の中にある。
哀しい事や嫌な事もあったけど、振り返れば全ていい想い出になっていて。
全てが輝いていて、まるで星の欠片の様。
宇宙に限りがなく、星も数え切れない程ある様に。
その星の欠片は、もっと沢山余す程ある様に。
貴方との時間の欠片も、どんどんと、これからももっと増えていくといいな、と思う。
その一つ一つを、大切にしていきたい。
どうしようもなく、愛してる。