「鋭い眼差し」
獲物を狙うかの様な、常に鋭い眼差し。
……っ言うと聞こえがいいけど、ただ単に目つきが悪いだけだったりする。
目つきが悪くて、しかも人の目を見て話をしない。
無口でぶっきらぼうだし、笑顔も少ない。
だから、第一印象は最悪の事が多い。
周りの子に聞いても、「怖い」「近寄りがたい」「俺様っぽい」「モラハラしそう」。
ホントに、可哀想な位、印象が悪い。
でも、ホントはただ不器用なだけで、目つきが悪いのは視力が悪くてだし、目を見ないのは恥ずかしいだけだったりする。
私はそんな貴方の良い所をいっぱい知ってる。
バスでお年寄りに席を譲ろうとして、でも怖がられるかな?とか考えてなかなか声をかけられなくて。
でも、チラチラとそっちを見てたら、気づいたお年寄りの前に座っていた人が、睨まれてるかと思って慌てて席譲ったりとか。
結果オーライで良かったけど、貴方は微妙な表情で。
私は思わず心の中で爆笑してたけど……
その他にも色々あるから、見てて飽きないし、楽しい。
貴方が誤解されてるままなのは、悲しいけど。
でも、皆が貴方の良い所知ったら、きっと好きになるから怖いかな?
でも、やっぱりわかってほしい。
「私の好きな人はこんなに素敵な人だよ~!!」って、声を大にして言いたい。
「この人、すっごくいい人です!!」
「高く高く」
娘が赤ちゃんだった頃。
よく泣いて、よく笑う子で。
高い高いが大好きだった。
一般的には、子供を高く上げて「高い高い~」ってすると思うんだけど、家ではその後に床スレスレまで下げて、「低い低い~」ってして、アップダウンのある遊びだったし、娘もそれで大喜びだった。
そしたら、うちの子はそれが普通だと思ってて、何かのきっかけで友達と話してたらたらみんな??になってた、って言ってた。
逆に娘もそれが当たり前だったから、友達の反応に自分も??になってたらしい。
当たり前なんだけど、自宅でしてる事が割とその人の基準だったりする。
家は結構色んな面でオリジナルな事が多いから、何だか色々気をつけよう、と思った出来事でした。
「子供のように」
汚れを知らない子供のように、全てを信じられたら幸せだったのだろうか。
全てを受け入れられる器のある大人で、わかっていながら気づかないフリが出来たら、幸せだったのだろうか。
貴方の嘘を飲み込める程大人ではなく、
貴方の嘘を信じられる程子供でもなく。
貴方の嘘で別れられる程諦めも良くなく、
貴方の嘘を受け入れられる程冷静でもなく。
ただひたすら混乱して、悲しんで、泣いて、怒って。
この気持ちは何処へ行くのだろう。
私達の関係は何処に行き着くのだろう。
続けるにしろ、終わらせるにしろ。
どちらにしろ、涙を流さずにはいられないだろう。
それでも、このままでは居られないから。
だからせめて、結末は自分で決めたい。
貴方ではなく、私が、決めたい。
「放課後」
皆が何だか少しずつ浮かれてる放課後。
彼女はいつも、うつむきがちになりながら、慌てて一人で帰っていく。
彼女の家は、ご両親が病気で、彼女が妹の面倒や家事全般をしてる。
クラスの子達は、皆事情を知ってるけど、触れていいのか駄目なのか、
触れるにしても、どう触れれば良いのかが分からず、あえて触れていない。
私も、声をかけたいけど、どうすれば良いかがわからない。
下手に遊びに誘ったら駄目かな?とか、
でも、誘わないのもどうなん?とか。
皆が彼女を気遣ってるのに、正解の対応が、わからない。
きっと、彼女を少しでも手助けしたり、彼女の支えになりたい、って思ってるのに、空回りしてしまう。
何をどうすれば一番良いのだろう。
彼女にしたら余計なお世話かもしれないし、気を遣われる事も嫌かもしれない。
正解が見えないから、動けない。
でも、そう言って誰も何もしなければ、何一つ変わらないのも事実。
だから。
嫌われるかもしれないけど。
怒られるかもしれないけど。
明日は彼女に声をかけてみよう。
何も伝わらないよりも、嫌われても、もし彼女に必要な事があれば。
あるかないかは、声をかけてみないとわからないから。
だから、明日は勇気を出して頑張ってみよう。
「カーテン」
貴方の部屋のカーテンが揺れる。
貴方は今、部屋の中に居るんだね。
貴方と別れてから、ロクな事がない。
勉強に集中出来なくて、テストは追試だし。
バイトは休みがちになって、クビになるし。
友達も、最初は話も聞いてくれたけど、その内に呆れて付き合ってくれなくなった。
それもこれも、み~んな貴方のせい。
私がこんなに悲しんで、苦しんで、辛い思いをしてるのは、貴方のせい。
なのに、当の本人は、新しい彼女とヘラヘラして。
私だけ苦しいって、不公平じゃない?
貴方の部屋のカーテンが揺れる。
彼女も今、部屋の中に居るんだね。
貴方も彼女も、嫌な目に遭えばいい!!
貴方の部屋のカーテンが揺れる。
赤い炎の揺らめきと一緒に。