スナエ

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9/3/2023, 10:12:33 AM

 ただ、少し寝不足だっただけ。
 それを敏感に察知して、労るおまえ。
 申し訳なくなる。
「ごめん。オレ、大丈夫だから」
 そう言ってみたものの、看過されるはずがない。
 おまえの大丈夫は信用ならないと言われた。
 そりゃ、そうだ。
 それじゃあ、オレは遠慮なく甘えさせてもらおう。

9/2/2023, 10:13:03 AM

 自分の光が見えてないんだと思った。
 おまえの本質は、煙じゃない。炎だ。
 その炎が、俺は好きで、ずっと見ていたいと思う。
 俺に月明かりを見出だすおまえは、自分の炎の煌めきに気付かない。
 でも、互いを明かりだと考えて、俺たちは一緒に生きていくのだろう。

9/1/2023, 10:06:12 AM

 通知に「さよなら」のメッセージが届いて、開こうとしたら、相手が消えていた。
 恋人が、自分で消えたんだ。
 そして、次の日。おまえは、俺のことをほとんど忘れていた。
 しかも、後日、故郷を去ってしまう。
「さよならって、そういうことかよ」
 本当に、おまえは勝手な奴だ。それでも、愛してる。

8/31/2023, 10:07:04 AM

 ひとりでいるのが好きだった。
 それなのに、今は、おまえがいなきゃ嫌だと思う。大切なものが欠けていると感じる。
 この月明かりを失ったら、ダメになるんだろう。一歩も歩けないんだろう。
 だから、どうか、嫌わないで。

8/30/2023, 10:06:51 AM

 煙草臭いと印象悪いとかなんとか上司に言われて、仕方なく香水を買った。禁煙という選択肢はない。
 ウルトラマリンの香水瓶は、海の色をしてる。
 シュッと、うなじに一吹きした。
「これ、意味あんのかな」
 そう思いながらも、出勤する。
 香水のおかげかはよく分からないけど、上司は何も言わなかった。
 帰りに、待ち合わせた恋人と、オレの家に寄る。
「なんか、いい匂いすんな」
 おまえがそう思うなら、それでいいや。

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