7/30/2023, 10:23:36 AM
純真無垢だった幼い子供は、自分の世界が広がるに連れて、その途方のなさに嫌気が差してきた。
輝きは失われ、外を拒む。
「心配すんな」
かつての自分に声をかけた。
「何年かしたら、変わるから」
男は、真っ直ぐな瞳で、少年を見つめる。
7/29/2023, 10:07:04 AM
嵐みたいに激しく、炎みたいに身を焦がすのが、あの男の恋だった。
凪の世界は、とっくの昔に壊されている。
「好きだよ」「祟ってやる」
どちらも、アイツに言われたこと。どちらも、アイツの真実。
でも、大丈夫なんだ。例え、おまえの想いが嵐でも、そういうおまえを愛したから。
7/28/2023, 10:28:17 AM
脳内が、お祭り騒ぎ。部屋の中は、血塗れ。
オレが、おまえを殺したからだ。
これでもう、誰にも盗られないで済む。
熱が失われていく体を抱いて、「愛してる」と囁いた。
おまえとは、もう会話出来ないけど、それでいい。どうせ、オレはろくでもないことしか言えないんだから。
7/27/2023, 10:04:50 AM
世界中が全部嘘だと、神様が言った。
「知ってた」と、オレは返事をする。
だってさ、あんな月のように優しい奴が、オレの恋人のはずがないし。
さぁ、早く夢から醒ましてくれ。
どうせ、ほんとのオレは、病院のベッドの上なんだろ?
7/26/2023, 10:08:21 AM
人のために動けるおまえには、分かんねぇよ。
前は、少しそう思ってた。
オレのためにも行動してくれるけど、それはオレが特別だからじゃない。
おまえは、優しいから。
まあ、おまえは、それがいいよ。