死ぬまでに何がしたい?
オレは、なぁんにもないよ。前は、な。
今は、ただ、おまえと肩を並べられる人間になりたい。それで、ずっと隣にいたい。それだけ。
オレの思考は、答えを出せないものだけど、いつか必ず答えに辿り着くおまえのことを、応援することは出来るんだ。
オレだって、たまには素直になんだよ。
眩しい朝日が嫌いだった。けど、おまえは、月明かりだったから。オレは、居心地がよかった。
段々と光に慣れてきて、今では陽光も平気だ。
その温もりを、おまえと分かち合えることが不思議で。嬉しくて。時々、泣きそうになる。
どこまでも手を引いてほしかったけど、さよなら。
ごめん。ありがとう。
次に会うオレは、今のオレじゃない。
ここは、別れ道。このまま家に引きこもるか、外へ出るか。
結論。オレは、外へ出た。
そこでオレは、おまえに出会い、おまえを呪わしく想ったんだ。
ずうっと、“好き”だけに突き動かされて、生きている。だけど、おまえと出会わなければ、ひとりで歩いて行くことは出来なかっただろう。
災難だな、おまえは。
その人は、「悪りぃ」と謝った。
「なんで謝るの?」
「よく知らない奴と、最期の時を過ごさせちまってるから」
「確かに、君のことよく知らないけど……」
でも、何故だろう? なんだか安心する。
世界の終わりに、君が隣にいるのが、なんだか嬉しい。
「ありがとう」
「なんで、礼?」
「オレを選んでくれて、ありがとう」
そう言ったら、君は、くしゃりと笑って、オレの頭を撫でた。
あの世でも、よろしく。
この最悪な感情に、オレは“恋”と名付けた。
別に、“祟り”でもよかったし、“呪い”でもよかったんだけど。
嘘にはならないけど、真実でもないことばかり口にしている。
全てを煙の中に隠して、いつもヘラヘラ笑って。バカ過ぎる。
こんなバカを、隣に置くなよ。近寄るな。傍に来ないで。
ド屑。見捨てられたら、死ぬ癖に。