5/26/2023, 10:25:30 AM
オレの前から消えてくれと願っていた。
眩しいから。綺麗過ぎるから。心が波立つから。
でも、きっと、本当に消えてしまったら、オレは後悔するんだろう。
愚かな願い。そもそも、おまえが月なのに。
5/25/2023, 10:12:54 AM
おまえが死ぬことを選んだのは、医者から言わせれば、「あり得る」ことなんだろう。
でも、俺はそうじゃない。
墓に、おまえが吸っていた煙草に火を着けて供えた。
「…………」
仄かにバニラの香りがする。おまえの香りだ。
空は、快晴。雫がひとつ、地面に染みた。
5/24/2023, 10:07:23 AM
いつも不安で潰れそうだった。ぺしゃんこにされて、ゴミ箱行きになるような気がして。
祖父母と両親は、まともな社会人だった。親族の中で、オレだけが、引きこもり気味の落伍者。
だけど今は、なんとか立てている。おまえのお陰だな。
「助けて」と言うことは、そんなに簡単じゃなかったけど、オレは弱さを受け入れて生きている。
あの頃のオレへ。おまえは、案外しぶといし、欲深いから、外でも生きられるよ。
5/23/2023, 10:09:33 AM
オレは、オレであることから逃げられない。
この世を呪って、おまえを祟って、一生懸命に“人間”をやっている。
みっともない。価値もない。情けない。
指先ひとつでも触れられたら、崩れてしまいそうな化けの皮。
でも、皮を剥ぐまでもなく、おまえはオレの正体を知っている。
それなのに、隣にいてくれるもんだから、甘えていた。
ダメだ。このままじゃ。もっと、俯かないでいられるオレになりたい。
5/22/2023, 10:07:57 AM
あの女が消えて。記憶が消えて。でも、オレはおまえが好きで。オレはオレであることから逃げずにいる。
やっぱりオレは、ここにいたい。家族がいた場所。おまえがいる場所。
ここに留まるためには、走り続けなくてはならない。
逃げ道なんか走らない。おまえの隣で走るよ。