5/8/2023, 1:41:18 PM
一年後とか百年後とか
おばけみたいなものです。希死念慮というやつは。ぼんやりと、追い詰めてくる。そして一度でも、たった一度でも、やつの正体をはっきりと見てしまえば、もうお終いです。僕ら、ぴょんって飛びます。いえ、それは飛翔ってよりは墜落って具合ですが。
兎も角、僕はしっかり見ました。やつの姿形を捉えました。だからです。今年の手帳に書くことはもうありません。来年も同じです。その先も、同じ。
さて、僕はいなくなるので、僕の世界は滅びます。僕を取り巻く自然だって、僕の観測なしには意味をなさないのですから。ええ、お終いです。未来もなにも、ありはしません。一年後とか、百年後とか、思いを馳せる必要も、ありはしません。
5/7/2023, 2:15:34 PM
初恋紛失届
初恋の日、とはなんだろう。実際、私って初恋、あっただろうか。ないのかもしれない。いや、確かに私は人に恋したことも、人を愛したこともあるのだけれど、初恋ってそんな素敵な経験をした覚えはないのだ。
そう多分、私が今までしてきたのはもう擦れた恋だ。なんとも言えない雰囲気をまとったただの恋だ。私の初めてはきっと、私が生まれるうんと前にどこかへ放られてしまって、それっきり。
破瓜の痛みも覚えていないのだから、ひどく寂しい。