楽園　

ふわふわの感触と包まれる温かさ、わずかに残る洗剤の匂い。布団の中は、この世の楽園のひとつ。

日々家

風に乗って

風に乗って夕飯の香りが届く。何故か胸がぎゅっと掴まれる感覚におそわれた。
帰りたい、そう思った。優しい場所に私は今すぐ子どもみたいに駆け足で帰りたい。

日々家

刹那

「休日って刹那だよね」そう真面目な顔で君が言うので、頷いて返した。君は満足そうな顔をする。
「君と居る一日の方が刹那だ」なんて今の僕には言えなかった。

日々家

生きる意味

生まれたから、生きる為に日々を過ごす。
シンプルで誰もが持つ、生きる意味。

日々家

善悪

「何が良くて何が悪いのか私にはもう分からない。どう伝えた所で受け取り手によって変わってしまうのだから」

窓から空を見ながら、寂しそうな目で先生が独り言みたいにそうつぶやいた。
僕はすぐに何かを返せず言い淀む。そんな僕に先生は優しく笑う。

「人の善悪の基準は、ただの好みなのかもしれないね」

夏の日が先生を包む。眩しくてどうしようもなくて、そして何故だか泣きそうになった。

日々家

▼間違えて途中で上げていました。すみません。