お金より大事なもの

よく、“金より大事なものはある”なんて言葉を耳にするが俺は半分正解で半分間違いだと思っている。
俺にとっては愛猫のわらびがそれだ。いくら積まれようがこいつをくれてやる気はない。こいつは金に変えられない存在だ。
しかし、わらびを養っていくには金がいる。金より大事なものを金で不自由なく生活させてやらねばならんわけだ。

「矛盾してるが、結局は金が無いと生きられねえよな」

俺のぼやきなど気にもせず、わらびは新しく買い与えたふかふかの座布団で幸せそうに寝ていた。
そうそう、お前はそれでいいんだ。と胸の中で呟き、冷めたコーヒーを飲み干した。


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余談/登場人物
誰もがみんなと同じ男と猫。
男→八代 唯継（やしろ　ただつぐ）
猫→わらび

月夜

部屋に差し込む月明かりをスポットライトにして踊る私は、きっと今誰よりも自由。

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絆

私と貴方を結ぶ糸は、今どれくらい固く小指に結ばれていますか。
解れたら貴方はまだ、この糸を一緒に結び直してくれますか。

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たまには

夜空の星の名前を当てずっぽうでいいから言い合いたい。
それで当てたら笑いあおうよ。
正しさなんか今は置いておこう。
たまにはそんな意味のない事も楽しもうよ。
飴玉をガラス瓶にしまうみたいに、君との時間を大切にしたいんだ。

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大好きな君に

いつか「大好きな君に」なんて笑いながら、何でもない日に花を贈れる相手に出会えるといいね。

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