「月と太陽だったら、私は太陽の方が好きだ」
と、君は言った。
月夜になびくその髪がとても綺麗で、ついぼーっとしてしまう。
すると君は「なんか行ってよ」と笑う。
あぁ、そんな君もとても綺麗だ。
「どうして太陽が好きなの?」
と聞くと、君は
「太陽があると君が綺麗に見えるから」
「それだったら私は月が好きだよ」
続けて私はそう言った。
君はふーんと照れくさそうに言い、笑う。
それを見て私もなんだか恥ずかしくなり、同じように笑う。
君は太陽のような人だ。
君がいなくちゃ私は輝けない。
【お題:太陽】
「大人数の中で孤独を感じるよりも、一人で孤独を感じる方が楽」
と、ある人が言っていた。
私はそれが理解出来た。
なぜなら私は、大人数の中で孤独を感じている者の一人なのだからだ。
どれだけ頑張って目立とうとしても、無視をされてしまった。
だんだん雰囲気が怖くなって、自分から輪に入ることを避けてしまうようになっていった。
そんなとき、一人になれるところに行くと、なぜか辛くなかったのだ。
戻ることを思うと辛くなる。
が、そんなことを思わなければ幸せだったのだ。
だから私は、一人でいたいのだ。
そんなことばかり考えてるせいで、本当はみんなの輪に入りたいなんてことを、口が裂けても言えないのだ。
誰も助けてくれなくて、誰も見てくれない私より
【お題:だから、一人でいたい。】
「待っててね、いつか迎えに来るから」
そう言って君は穏やかなあの波の中に溶けていった。
「行かないで」
その一言を私は言えなかった。
私は海が嫌いだ。それは君を奪ったからではない。
ただ単に怖いからだ。
底の見えない暗闇が怖いからだ。
ゆらゆらと手招きする海藻が怖いからだ。
だから君を追いかけることが出来なかった。止めることも出来なかった。
透明なはずの海水が、訳の分からないほど黒く見えた。
手招きするような海藻は、君を掴もうとしているように見えた。
怖くて足が動かなかった。
だから私は待ち続けよう。
海はとても怖くて入りたくはない。だから待ち続けよう。
私が死んでしまいそうになるような、嵐が来ようとも。
海がさらに怖くなるような、嵐が来ようとも。
君が私を攫いに来てくれるまで、恐怖なんて忘れてやろう。
【お題:嵐が来ようとも】