友人二人と大きな虹を見た。中学校の帰り道だった。
その七色は大きな弧を描いて雑木林の中へと降りていた。
「虹の始まりを見に行こう!」
そう言ったのは私だった。
友人二人の反応は覚えていないけれど、三人猛ダッシュで自転車を漕ぎ出したので、何となく想像はできる。
空は灰色、湿った地面と、廃れかけの地元を駆け抜けた。
結論から言うと、虹の始まりは見えなかった。
手を伸ばせば届きそうなほど近くまで行けたのに、虹は地面から1〜2mは透明だった。
「なんだ、見えないね」
そして私達はあっさりと帰って行った。
きっと虹の始まりが地面から生えてるとか突き刺さってるとか、そんなことはどうでも良かったんだろうな。
知りたいことを知るために、友人達と全力で駆け抜けた思い出が見えない虹の先っぽに続いている。
ONEPIECEは「サンキュー」とか「助かった」とか言いそうなキャラクターでもしっかり「ありがとう」って言うところが好き。その密かなこだわりを知ってしまったら尚のこと。
小さい頃、母の鏡台に青い薔薇の造花が飾られていた。青い薔薇、というだけでも強く印象に残っているけれど、とりわけ花びらに乗っている水滴が好きだった。それも勿論偽物で、だけど透明なそれは鏡台のオレンジ色の灯りを映していた。暖かい光の中の青く美しい花束は、今も私の記憶の中で淡く優しく咲き続けている。
『やさしくしないで』と思う時は、
きっと何かが崩れ落ちそうな時な時。
例えばそれは、
強がりな心
肥大化した脆い自尊心
期待ばかりが膨らむ不安
後ろめたさを感じた時
きっと、もっとあるかも。
だけど、それが崩れ落ちた時
最後に残ったひと欠片が
本当のあなたなのでしょう。
私はそれを見つけたいから、
優しく触れてみたいの。
『バイバイ』のByeの語源は、
『God be with you』
(神があなたと共にあらんことを)
という意味らしい
一方、日本語の『さようなら』の語源は、
『左様ならば』
(それならば、そうならねばならぬのなら)
という接続詞から来ているらしい
別れ際に相手の幸福を祈る言葉を送ることも、
それまでの事を振り返り、傍にいることを諦め、別れを受け入れる言葉を送ることも、
どちらもとても美しいではないですか