『麦わら帽子』
白い前開きの半袖に
黒い帯の麦わら帽子で
作業をしているおじいさん
そのつばの大きさが
素敵だなぁと思うのです
『終点』
大人になってから
読み直した「銀河鉄道の夜」
子どもの頃は、よくわからない不思議なおはなし、
という感想だったけれど
大人になった今、終点へ向かうこと、
別れる辛さ、別れにむかう潔さ
大人たちの気持ち、が胸に迫ってくる
そしてやっぱり
夜空が怖いまま
『上手くいかなくたっていい』
なにかと不安が先に立つ
ああなったらどうしよう
こうなったらどうしよう。
と、
目的が違うAとBとCとDがあったとき
いかに効率よく回れるか
目的と場所を比較して組み立てて
無駄のないように動きたい。
予定通りできない自分に腹が立つ。
これが
自分でも持て余す
わたしの二大特性
抱えているのはとても苦しい
なので
これくらいできたからよかったよ
頑張ったけど仕方なかったよね
と、自分を許すことを意識している
こうありたい、という理想を持つことは忘れずに。
『蝶よ花よ』
「多く女児に対し、非常に可愛がり大切にすること」
と、辞書にある
かつては女児だったわたしに
その記憶はない
“お姉ちゃん”でもあったから
むしろ、下のきょうだい達を
うらやましく思っていた
ひとつ覚えているのは
もう女児ではない、高校生の冬休み
同級生に届いた仕分けのアルバイト募集
わたしには案内が来ないまま
あれは両親が隠していたのだと
大人になってから聞いた
理由を説明されたはずだけど覚えていない
それも「大切」の一種だったのか
わからない
『太陽』
小学3・4年のときの担任は
自分のしたい科目の授業を優先する人だった
学年共通のテストで
「まだ習っていないから」
と、光の屈折問題を飛ばすよう指示されたけど
その後、教えてもらった記憶はない
他のクラスが校庭で
黒い下敷きを使って太陽を見ているのを
羨ましく眺めていた