好きな人の浴衣を見て一緒に花火を見に行ける権利かな
もう居ない貴方を思い浮かべて寝れない夜を何日過ごしたことだろうか。数年前に私を置いていってしまったその人は最期まで私を好いてくれていた。入院すると聞いて「少し体調を崩しただけだから」と言っていたのに、
大嘘つきじゃないか。
今の私には恋人がいるけれど、相手に失礼だから未練は無いけれど、それでも私は貴方に生きていて欲しかった
恋人関係でなくなってもどこかで生きていて欲しかった
私の手元に残ったのは彼の遺品と遠い日の記憶だけ。
沢山連絡した痕跡も、スマホが壊れた時に全て消えてしまった。
この世は生きていて欲しい人から居なくなってしまう
居なくなってしまったから、記憶だけでも私の中にあり続けてほしい
私が死ぬ時まで
LINEの通知が来たのに気付いたがタブを移動することなくYouTubeを見続ける。きっとホーム画面を見たら即レスしてしまうだろう。
先程気になる相手とLINEをしていて恋愛の話になり、つい聞いてしまった質問
「好きな人いるの?」
という問いへの返答だと思う
その内容によって私のこれからの作戦が変わってくる
今まで何人かの人と交際をしてきた私がこんな1件のLINEに心をかき乱されている
ああ、返事が気になりすぎる
数日前まで気になる人、程度の認識で話していたのに、いつからこんなに意識してしまうようになったのだろうもっと話したい、
もっと近づきたい、
もっと、もっと一緒にいたい、
明日もあなたにおはようを言えるように、私はいつもより少しだけ早く学校に行き教室の入口に近い自分の席で幸せな一日の始まりを噛み締める
服選ぶ時に好きな色は他にあるけど自分に似合うと思えないし組み合わせ大変だから何着ても変にならない黒とか白とかばっかりになるのあるあるだと思うんだけど皆さんどうですかね
「あなたがいたから今の私があるんだよ」
そう言われてどう返せばいいか分からなかった
今の自分があるのは別にその人のおかげだとは思わない
私の延長線上にあなたがいるのであってあなたがいたから今の私というというものが形作られてるのでは無い
あなたがいなくても私は私のまま存在し続ける
そう思うのに、頭ではそれは違うんじゃないかと思うのに、どうも嬉しかった
自分の愛する人が愛する人でいられるのが自分のおかげなんじゃないかと少し舞い上がってしまう
どんなに屁理屈を捏ねて議論しようとしても愛しい人を前にそんなものは通用しない
涙を堪え、必死に言葉を紡ぎ、彼女の素直な気持ちと嘘偽りない言葉を浴びた時、ああ、私は自分が思ってるよりこの人に絆されていたんだ。と自覚する
あなたがいたから、こんなに恋人相手に必死になっているのかもしれない
あまりにも私らしくないのに。
あなたがいたから、私は─────