放課後
「フゥ〜やっと終わったーねぇねぇ放課後何する?」
「スタバ行く?www」
「カラオケとかいいんじゃない?」
クラスで陽キャ達が話してる
(カラオケ?スタバ?私とは無縁な言葉だな)
私はそう思った
そう私、時野 しずくは俗に言う『陰キャ』だ
クラスでも存在感がない...だからよく机にぶつかって来られる
でも私は何も言わない...(何か言ったら...もし反抗したら...何されるか分からない)
って思ってしまうから
コンコン誰かが教室のドアをノックした
「やっほーしずくいる?」
クラスの男子が私を指さして
「時野さんならあそこにいるよ」
私はドアに顔を向けるとそこには幼馴染の林 健人(けんと)がたっていた
健人とは小さい頃から遊んでいた
親どうしが仲良く幼稚園から一緒だった
「よっ!しずく!一緒に帰ろうぜ〜 マックフルーリー奢るからさ」
「また?まぁフルーリー貰えるならいいよ」
「おぅ!そうと決まれば行こうぜ!」
そうして私たちは学校を後にした
「う〜ん💕やっぱマックフルーリー美味し〜」
「喜んでもらえて良かったwww」
ふと健人の顔を見て
「ありがとう♡♡」っと言いながら微笑んだ
健人は少し照れながら
「おぅ//良かったな」
「あれ?健人顔赤いけど大丈夫?」
「大丈夫!!!ただお前が可愛いから...仕方ないだろ!」
そう言われた途端私も顔が赤く火照ってしまった
今日の放課後は甘酸っぱい青春の味がした
踊りませんか?
私はダンスが苦手だ...あれほど恥ずかしいものはない
高校生の頃、体育でダンスがあった
ソロではなくグループダンスだった
1グループ5人でのダンス...
まだ4人グループに入ろうとしたが
「私も一緒にダンスしてもいい?」
「はぁ?お前が入るとグループが乱れる!!無理!」っと
言われ突き飛ばされた
「痛っ!」突き飛ばされた勢いで転んでしまった
それを見ていた4人グループの1人が
「ダッサwwwミサは軽く押しただけなのに
オーバーリアクションやめろよ!!!」
っと言われ酷く傷ついた
わまりを見ると既にグループ練習が始まっていた
私は1人でその様子を見ていた
すると先生と目があい先生は
「なんでお前1人なんだよ 早くグループに入れ」
「はい今日は〇〇のステップを練習しましょう」
っと授業を始めた
遠くから男子2人女子2人のグループの子が
「私たちと踊りませんか?」
っとお誘いが来て私は
「はい!よろしくお願いします」っといい
授業は無事終わり、私をハブいた4人グループは
どうなったかは知らないけど噂では...
巡り会えたら
「あの...お水を恵んで貰えませんか?」
私のバイトしていたお店に小さな女の子が来た
見た感じ服もボロボロで靴すら履いていなかった
「お水ね ちょっと待ってな」
そう言うと女の子はうなずいた
私はバックヤードに行き水筒のお茶を女の子に渡した
すると店長が
「汚ねぇ〜な さっさと出てけ!!うちの店が臭くなる」っと
女の子をホウキで押した
止めに入ろうとしたが既に女の子はいなかった
私は自分の無力さを感じ...悔しかった
バイトが終わり……
「ハァ...疲れた...帰ったらご飯作らなきゃ」っとつぶやきながら
帰っていると昼間お店に来た女の子がコンビニの前で立っていた
私はその子に駆け寄り
「昼間お店にいた子だよね?誰か待ってるの?」っと聞いた
すると、女の子はポケットからそーと手を出した
そこには小銭があった、しかし15円だった
「あのね...お腹すいて..おにぎり買おうとしたけど
これしか無くて買えなかった...」
女の子の悲しそうな顔を見て私は迷わず女の子の手を取りコンビニへ入った
「好きなの買っていいよ‼️今日はお姉ちゃんが買ってあげる‼️」
「本当に?やった〜!!何にしようかな〜」
女の子は無邪気で嬉しそうに買ったものを持ちながら
笑顔で「お姉ちゃん!ありがとう❣️」っと言われた
あの時の笑顔は私の一生の宝物だ
あれから数年がたち
私は社会人として働いている
今あの小さい女の子はどこで何をしているか分からないけど
もし巡り会えたらいっぱい話したい
奇跡をもう一度
ある秋の甲子園
我々、岳〈たけ〉学園野球部は、まとば市代表になった
代表になったのは奇跡と言える
九回裏絶望的な局面
俺が打ったボールは空高く舞い客席へ
ホームに帰った時得点板を見た
1点勝っていた
ここで試合終了のブザーがなった
俺はチームの人達と喜び泣いた
監督もマネージャーも一緒に喜んだ
俺も含めて皆『奇跡』を感じたのであった
まとば市代表として
我々岳学園野球部は都大会に出場し
見事優勝した
都代表と賞状を貰った
今度は日本甲子園に俺たちは立っている
我々を1つに、そして勇気をくれたこの言葉
『奇跡』を...もう1度...
たそがれ
「…………」「…か…な…」「おーいかな」
誰かが私の名前を呼んでる
「おい、かな?聞いてた?」
「うっ…うん聞いてたよ」
「なに黄昏てんの?俺ずーと呼んでたのに」
「あー ごめんごめん💦」
私は今 友達の恋愛相談に乗っている
彼の名前はアツシ
クラスでも1番の人気者
「えーとアツシはマドンナのあやが好きなの?」
「おぅ…でもどうやって振り向かせばいいの分かんねぇ…」
って事らしい…
私も恋愛よく分からんのに💦
「とりあえず 王道のラブレターとかいいんじゃない?」
「ラブレター… それじゃダセーじゃん」
「私はラブレターでも嬉しいけどな〜」
「俺さ出来ればカッケェ告白したい!!!」
「かっこいい告白ねぇ〜 アツシにかっこいいは似合わん(笑)」
「はぁ?じゃあお前だったらどう告白するんだよ」
………そう言われた瞬間私はドキドキした
(ん?今なんでドキドキしたんだろう?)
「おーいかな〜聞いてた?」
「聞いてたよ!私だったら…」
アツシの顔をまっすぐ見つめて
少し恥ずかしがりながら
「好きです❣️」
少しの沈黙が流れアツシが
「バーカ なに俺に告白してるんだよ…」
(そうだよ 私は相談に乗っていたのに告白してしまった)
ある日の黄昏時私は……