アリサ

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巡り会えたら

「あの...お水を恵んで貰えませんか?」
私のバイトしていたお店に小さな女の子が来た
見た感じ服もボロボロで靴すら履いていなかった
「お水ね ちょっと待ってな」
そう言うと女の子はうなずいた
私はバックヤードに行き水筒のお茶を女の子に渡した
すると店長が
「汚ねぇ〜な さっさと出てけ!!うちの店が臭くなる」っと
女の子をホウキで押した
止めに入ろうとしたが既に女の子はいなかった
私は自分の無力さを感じ...悔しかった

バイトが終わり……
「ハァ...疲れた...帰ったらご飯作らなきゃ」っとつぶやきながら
帰っていると昼間お店に来た女の子がコンビニの前で立っていた
私はその子に駆け寄り
「昼間お店にいた子だよね?誰か待ってるの?」っと聞いた
すると、女の子はポケットからそーと手を出した
そこには小銭があった、しかし15円だった
「あのね...お腹すいて..おにぎり買おうとしたけど
これしか無くて買えなかった...」
女の子の悲しそうな顔を見て私は迷わず女の子の手を取りコンビニへ入った
「好きなの買っていいよ‼️今日はお姉ちゃんが買ってあげる‼️」
「本当に?やった〜!!何にしようかな〜」
女の子は無邪気で嬉しそうに買ったものを持ちながら
笑顔で「お姉ちゃん!ありがとう❣️」っと言われた
あの時の笑顔は私の一生の宝物だ

あれから数年がたち
私は社会人として働いている
今あの小さい女の子はどこで何をしているか分からないけど
もし巡り会えたらいっぱい話したい

10/3/2023, 2:50:09 PM