海月

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7/14/2024, 1:00:09 PM

あまりに頭を使いすぎたせいで
脳みそが溶けきってしまったように感じる

自分はどうも友人と「遊ぶ」という行為が苦手らしい
突発的に誘われるならまだしも
約束事なんてもってのほかだ

いや違う

友人のことは大好きだし、それなりに信頼している
でも違うのだ
ある区域を超えた時点で
その外の区域での関わりが偉く億劫に感じてしまう
まあおかげで、ドタキャン野郎の称号がついてしまった訳だが

というかそんなことはどうでもいいのだ

先程溶けきった脳みそが頭の中をグラグラと波立たせる
ちゃぷんちゃぷんと音を立て
心なしか耳も湿ってきているように感じる

吐き気を感じ吐き出したそれは
人とはいえぬが人になろうとしているのだろうと
そんな予想をさせる

それと友人ならばどんなに楽だろうか?

元は自分の一部なのだし楽なのではないか
だがしかし、それは自分にとって生命を維持する上で必要なものである

ではなぜ自分は思考を混ぜられる?

脳みそでなく心とでも言うのだろうか。
やがて自分の心臓は動きを止め体が傾く、感じがするような気がする
何も見えていないし何も聞こえない、

吐き気出したそれが脳みそという原型をとどめた時、
それは何を考えるのだろうか。

7/13/2024, 12:39:41 PM

野暮なセリフを吐いた君は、
明日自殺するらしい

どんな死に方をしたいとか、考えたことなんかないけど
やっぱ縄だろうなとか、
考えちゃうな

あーあ

「世界でいちばんすき」
なんて言わないで
さっさと死んでくれればよかったのに

このまま眠らせてよ

7/10/2024, 12:51:09 PM

シャボン玉がとんでいる。
シャボン玉は全てを映し出す。
そして消える。

ごめんなさい、そう少年がブランコを一人こぎながらつぶやく。
誰に対して吐き出された訳でもないそれは
風に飛ばされてしまった。

少年は酷く悲しそうな、悔しそうな顔をした。


少女がベランダに一人シャボン玉を吹いていた。
太陽に照らされて虹色に光るそれはとても美しかった。

少女の身体が宙に浮く。

シャボン玉が、まるで少女が水の中にいるような、
そんな想像をさせた。



少年はその姿を酷く綺麗だと思った。








7/9/2024, 12:45:39 PM

言葉選びを間違えた、とでも言うべきか
授業中、分袖の裾から見えた無数の傷に気づいてしまった。
「カミソリ?」
「え、あうん。切った」
ここで間違えた。
切った、じゃなくて切れたで良かった

まだ誤魔化しようがあった。

腕は先生にとめられたから、腕じゃないならいいのかと
足を切った。
ばれた、夏が熱いせいだ。


気づかなくてよかった、気づいても見ていないふりをして欲しかった。
こんな腕をさらけだしといて我ながら理不尽だと思う。


猫のせいにした、さすがに無理があった。
なんだか猫に罪悪感を抱いた。

とは言っても数センチの傷、かまってちゃんだという自覚はあるが
逆に堂々としていればバレないと思っていたのもまた事実。
それなら堂々とかまってちゃんをしていればよかったと後悔する。

最後の最後には
なんだか自分というものが分からなくなってしまった。

ほんとうにつらそうなひとをみるとでんせんしちゃうね

7/8/2024, 11:40:15 AM

どうも、海月です。
海の月と書いてくらげです。

どうやら私、ついさっき捨てられたようなのです。
海月を捨てるなんて聞いたことないです。
ここは都会、水槽ごと捨てられました。

大した知能も考えもありませんが、
それなりにいい海月です。


突然なのですが、真上に猫が、、

あっ



がしゃん


ああこれは、
多分私しぬみたいです。
かつての仲間に聞いたことがあります。
海月は海に溶けるんだと、でも私は無理でしょうか。
こんなとこに投げ出されてはなに出来ない。

だけどきっとこんなヒカリにかこまれて眠るのは私だけでしょう。

海月はヒカリを集めてひかる、
これは友人が教えてくれたこと


わたしはどんないろにひかるんだろう。







割れた水槽、街のチカチカするほど眩しい灯り。
放り出された海月を

私は見た。

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