うちのおばあちゃんは
80歳をとうに超えていますが
亡くなったおじいちゃんのことを話すときは
いつもいつも
夢見る少女のように
はにかんだり
うっとりしたり
はしゃいだり
おじいちゃんに恋したときそのまま

夢見る少女は
どんな女の人の内にも
ずっとずっと棲んでいるのです

拗らせウジ虫イジケ虫
いつも私は葉っぱの陰に身を潜めてるけど
懲りないお節介なあなたが
さあ行こうと差し伸べてくれる手は
そんなにイヤなものじゃなく
その温かさが気持ち良いことに
いつも狼狽えてしまうの

濁った水たまりに
映っている空が
思いがけないくらい
光り輝いていたから
なんとなく
もうだいじょうぶと思えた

恋か、
愛か、
それとも

憧れ？
友情？
対抗心？
欲情？
尊敬？
同胞意識？
同情？
慈愛？

あなたへの気持ちは
あまりにも複雑で
あまりにも繊細で
あまりにも変幻自在で
なんて名前をつければいいのか
今日もだらしなく迷っている

「約束だよ」なんて
私だけが特別みたいで
すっかり浮かれちゃった

あなたの十八番技だったとはね
すっかり騙された

あなたの約束は羽のように軽くて
あちこちをふわふわ舞っている
女の子たちはこぞって
その羽をつかまえようとしてる

八方美人のひどいやつ
でも
ふわふわ飛ぶ羽は
天使の名残みたいに見えるんだ