入道雲が羨ましい。
怒っても泣いても、「しょうがないな」と許されるから。
入道雲になりたい。
暑くても、悲しいなんて思わずに、風に流されながら生きるだけで良いから。
羨ましい。羨ましい。羨ましい。
今の環境が嫌だから?私より辛い人なんて沢山いるのに?
雲みたいに何も考えずに生きていたい。
つらいとか、悲しいとか、嬉しいとか、
そんな事を考えないで良さそうだから。
期待しないでほしい。私がテストで良い点を取れない事とか、生活態度が悪い事とか、全てに対して。
ただ流されるだけの雲になりたい。
私が1番好きな、入道雲になりたい。
大きくて、綺麗だから。
入道雲になりたい。
気遣いとかしないで良いから。好きなだけ雨という名の涙を流せるし、雷という名の怒りを発散させれるから。
入道雲になったら。
いつか入道雲になれたら。
人に憧れられるように、感動させれるようになりたい。
私は入道雲になる。
今感じている浮遊感も、好奇心も、恐怖心も、、、、、、、、期待も、全て忘れて、入道雲になる。
そんな理想をし、私は今日も死ににいく。
"入道雲"
ごめんなさい。
セミが鳴いている。
蒸し暑い日。
私には友達がいた。何人も、何人も。
だけど皆んな、私を置いて、どこかに消えた。
1人。
私は皆んなに会いたかった。だから必死に会おうとした。
だけど皆んなは会いたくないというから、
私は会うのをやめた。
どうして?どうして?どうして?
どうして皆んな私を置いて、どこかへ消えたの?
、、、
そうだ、、、そうだった、、、
みんなが消えたのは私のせいだ。
夏が悪いんだ。
暑くて、五月蝿い夏が、悪いんだ。
川で遊んでいた。みんなで遊んでいた。だけど誰が溺れて、私とあの子は助けようとした。だけど2人とも、水圧によって消えてしまった。
公園で遊んでいた。皆んなで遊んでいた。だけど車が突っ込んできて、消えてしまった。
ドライブに連れていってもらった。家族皆んなで行った。
だけど相手はスマホをいじっていた。私と相手以外、みんな消えた。
夏だった。皆んなが消えたのは、夏だった。
皆んな私を責めた。私といると人が消えると。
私は私を責めた。私がいるから人が消えると。
辛かった。だから私は、皆んなが置いていっていると思い込んだ。
本当は、私が皆んなを置いていっていたのに。
夏だった。思い込みが解けたのは。
夏だった。蝉の鳴き声が五月蝿く聞こえたのは。
夏だった。踏切の音が大きく聞こえたのは。
夏だった。 私が私を殺したのは。
夏だった。
"夏" ごめんなさい。
白い空間。人はいない。
何故ここにいるだろうか。、、、
ただ、今は この空間から出たくないな。
だけどそれは理想なだけで
本当は五月蝿くて
本当はここにいる意味なんて無くて
夢の中はとても良いから
"現実"には嫌われているから
早く、"夢"の中に入りたいな
"ここではないどこか"