"今一番欲しいもの"
『今一番欲しいものは何?』
って聞かれたら昔の私は絶対『愛』って答えていただろう。
私は小さい頃、愛というものを知らなかった。
父は借金を残して消え、母は幼い私を家に残して男と遊び歩いていた。
小学校に上がって周りの子達が楽しそうに家族の話をしているのを聞くのが辛かった。
大きくなってからも愛が欲しかった。
ただ純粋に私という存在を愛して欲しかった。
だからずっと愛が欲しいと心から思っていた。
今、私は16歳。
もう、愛なんて諦めた。
こんな家族なんてどうでもいい。
いない方がよっぽどマシだ。
だから、今一番欲しいものは、
『新しい家族』
私は包丁を持ってキッチンにいる。
"私だけ"
私は小さい頃からいじめられていた。
小学、中学、高校、どこへ行ってもいじめ
理由は明白だ。
『見た目が普通じゃないから』
「普通」って何?
そんなに他の人と違うとだめなの?
ずっとそう思っていた。
でも、私は個性の塊だって気づいた。
他の人とは違う、私だけの個性がある。
普通じゃないとかどうでもいい。
何か言われても、気にしない。
個性のない人生ってつまんなそうだな、
私だけが普通じゃない、
けど、私には私だけの個性があって、
私の人生を楽しんでる。
人生、一度きりだし
"遠い日の記憶"
いつまでも心の奥にしまっておくつもりだった。
だって、お父さんもお母さんも隠しているんでしょ
私もこの日常を壊したくなかった。
だから気づいても知らないフリをした。
でもね、嘘や隠し事ってバレるものなんだよ、
私は意を決して気づいていることを話した。
『ね〜、私のプリン2人で食べたでしょ!
隠しても無駄よ!』
食べ物の恨みは怖いんだから
"空を見上げて心に浮かんだこと"
オレンジと赤のグラデーションの中に、真っ白なうろこ雲が連なって広がる
放課後の帰り道、ため息をつきながら一人帰った。
赤く染まった空を見上げながら彼と帰ったことを思い出す。
中学から密かに片想いしていた。
最初は怖い人だと思った。
隣の席になってから優しい人だということに気づいて、一瞬で好きになった。
一目惚れだ。
でも、告白したいとは思わなかった。
この日常を壊すのが怖かった。
とても後悔した。
彼女ができた。あの人に。
恋愛って受け身じゃダメなんだな…
"終わりにしよう"
俺はずっとあいつらに追われている。
逃げても逃げてもあいつらが諦めることはない。
友人や家族、先生に相談しても、
笑われるか、逃げるなとか言われる。
もう、どうすればいいかわからない。
いや、俺の将来の為にも立ち向かわなければならない。
俺はあいつらに立ち向かう決心をした。
『あー、やっぱこの問題むずいなぁ…』
よし、この宿題は終わりにしよう、
諦めてテレビでも見よーっと