"遠い日の記憶"
いつまでも心の奥にしまっておくつもりだった。
だって、お父さんもお母さんも隠しているんでしょ
私もこの日常を壊したくなかった。
だから気づいても知らないフリをした。
でもね、嘘や隠し事ってバレるものなんだよ、
私は意を決して気づいていることを話した。
『ね〜、私のプリン2人で食べたでしょ!
隠しても無駄よ!』
食べ物の恨みは怖いんだから
"空を見上げて心に浮かんだこと"
オレンジと赤のグラデーションの中に、真っ白なうろこ雲が連なって広がる
放課後の帰り道、ため息をつきながら一人帰った。
赤く染まった空を見上げながら彼と帰ったことを思い出す。
中学から密かに片想いしていた。
最初は怖い人だと思った。
隣の席になってから優しい人だということに気づいて、一瞬で好きになった。
一目惚れだ。
でも、告白したいとは思わなかった。
この日常を壊すのが怖かった。
とても後悔した。
彼女ができた。あの人に。
恋愛って受け身じゃダメなんだな…
"終わりにしよう"
俺はずっとあいつらに追われている。
逃げても逃げてもあいつらが諦めることはない。
友人や家族、先生に相談しても、
笑われるか、逃げるなとか言われる。
もう、どうすればいいかわからない。
いや、俺の将来の為にも立ち向かわなければならない。
俺はあいつらに立ち向かう決心をした。
『あー、やっぱこの問題むずいなぁ…』
よし、この宿題は終わりにしよう、
諦めてテレビでも見よーっと
"1件のLINE"
昨日、別の高校に行っていた中学の親友からLINEが一件入っていた。
『お前さえいなくなればみんな幸せ』
自分の目を疑った。
これは私に向かってだろうか?
なんで?急に?私何かした?
一週間も考えた。
親友とは家族よりも長い時間一緒に過ごした。
ずっと私に不満があったということなのだろうか?
勇気を出して、聞いてみた。
『私、何かしちゃったかな?』
1時間後、
『ごめん!送り先間違えてた!』
と来た。
安心した。
が、この文章を誰に送ろうとしたのか、
怖くて聞くことができなかった。
"私の当たり前"
朝決まった時間に起きて、毎日同じ朝ごはんを食べる
学校に行ってクラスメートと話して、帰ってきたら家族とたわいもない話をして、決まった時間に寝る
これが私の何も変わらない毎日
でも、これって奇跡だと思う
毎日同じことができている
日々刻々と時間が進んでいる中で、変化に惑わされることなく生活を営んでいる
私はこの当たり前の毎日が幸せだ
だから、この貴重な時間を大切に過ごしていきたい
貴方の当たり前は幸せですか。