『明日、世界が終わるとしたら君は何をして過ごす?』
唐突に投げかけられた質問
また何か変な事を考えているんだろうかと彼の方を見ると、
思いの外真剣で、それでいて少し神妙な顔付きをしていた
珍しく仮面を外し、露わになった双眸でじぃっと言葉を待つ
その姿を見て、何故か『嘘を付いてはいけない』と云う思考が頭を過ぎる
『そうですね...』
『貴方と、最後にゆっくり故郷の料理でも食べたいですね』
少し考え、自分のしたいと思った事を述べると、普段は
見えない翡翠色の瞳が輝いて見えた
彼が、彼の本音を曝け出す際にだけ露わになるその瞳が僕は
お気に入りだった
透き通って輝きを反射する瞳は、どの宝石より美しく神秘的で
目が離せない
『そっか…君は…ドス君』
何か言おうとして再び口籠る彼は、年相応の青年の様で
そっと抱きしめた
『案じなくても、僕は傍に。』
そう囁いて、僕は暫く動かなかった
感じるのは互いの体温と、心音だけだった
ドスゴー 🐁🕊️
お題 : 明日世界が終わるなら
昔は憧れがあり、夢があった
空を飛んでみたい、
鳥達と共に力強く羽ばたいて、何処迄も行ってみたい
そう思っていた
然し、大人になって
夢見る心はあっという間に崩れ去った
私は、夢見る事なんて知らないケモノのように
ただひたすらに自由に執着した
自由になりたい
この感情から解放されたい
生から解放されたい
自由に…
『すばらしい』
『貴方は神に抗い、自分を見失う為に戦っているのですね』
……
嗚呼、彼だけは私を解ってくれる
導いてくれる
…彼を殺したい
衝動的にそう思った
それと同時に、彼を愛してしまった
僕はあの時の高揚を一生忘れない!!
ニコライ・ゴーゴリ→ 🖤 フョードル・ドストエフスキー
お題 : 夢見る心
今年もまた巡って春が来た
何時もより遅い開花の桜は、貴方と見るには丁度良かった
はらはらと散る花弁
風が舞い上げる花吹雪の中、貴方はただ、
ぼくに柔く微笑みかけている
あまりにも優しい瞳で微笑み掛けるものだから
ぼくは、小さく芽生えたこの感情をどうすればいいか分からなくなってしまう
嗚呼、どうか
ぼくが居なくなっても
貴方の心の中がこの景色のように、
春爛漫でありますように
------、、、
お題 : 春爛漫
🐭🕊️ ドスゴー
私…いや、僕が一番君の事を知っている。解っている。
実は甘えん坊だったり、紅茶は無糖派だったり
寝息が小さくて可愛い事も、僕の事を駒としか見ていない事も知っている
誰よりも、ずっと
君を見ていたから。
お題 : 誰よりも、ずっと
🕊️🐭