5/19/2024, 4:02:43 AM
ただ一目見ただけだった。
突然、そう突然に。
私は恋に落ちてしまったのだ。
あの人は、全てが完璧だった。
性格も、成績も、顔も。
あの人は、不細工で、何もかもダメな私にも気軽に話しかけてくれた。
あの人は、私が誰かにいじめられていた時は、必ず助けてくれた。
あの人は、私の事が好きだと言ってくれた。
あの人は、私に勉強を教えてくれた。
あの人は、あの人は、あの子は……
そう、彼女は。
最近、私と話してくれることが少なくなった。
彼女は完璧でなければいけない。
私と一緒にいてはいけない。
だからだろうか?
(でも彼女は私の事が好きじゃない。)
そうだ。彼女は私のことが好きなのだから、私には彼女をどうするか決める権利があるんじゃないか?
「ねえ、なんで私を見てくれないの?」
「ねえ、私のことが好きなんでしょ?」
「ねえ、どうなの?」
彼女は私の事は友達として好きだった、ということを私に言った。
「ねえ、それがどうしたの?私の事が好きなのは変わりないでしょ?なら、同じじゃない。」
「ねえ、ねえ、ねえ……!!」
そこから少し記憶が抜けている。
気付いた時には、顔には大量の汗をかき、手には何かを強く掴んだような感触が残っていた。
気付いた時には、私は顔が青白くなり、頸にくっきりと赤黒い手形が残った彼女を抱いていた。
一体何があったんだろうか?
考える必要は無いな。これで彼女は私のものになったのだから。
私の恋物語はまだ続く。
お題「恋物語」
5/17/2024, 12:49:41 PM
誰もいない場所で
誰も聞こえない声で
誰にも見られない私は
真夜中、暗い中、孤独の中、
1つ、1つ、また1つ、
涙を、気持ちを、流す
寂しくて、悲しくて、虚しくて、
一人啜り泣く
お題「真夜中」