秋は恋の季節よ ばぁばが言ってた
秋恋なんてうんざり
もう2年も恋してない
ドキドキなんていつしたか覚えてない
貴方が居なくなってからもう2年
前なんて向かないし、向けないから
早朝の誰もいない教室に7時半から進路面談って
担任から呼び出された。
眠い目を擦って教室に行くと
相変わらず、ピンクのTシャツ坊主の担任がいた。
進路とか決めてなくて怒られると思ってたけど、
「そのカラコン似合ってないぞ。」
「え、?冗談キツイってー笑 まじ裸眼だし、
朝からメイクなんかしてる時間ないからー」って
お互いにニコニコしてた。
「テストの成績は悪くないけどやりたいことないのか
とか在り来りでお前にしっくり来ないだろ。」
「まー確かにねー、私、来年とか、
想像出来ないんよねー、多分刺されるんちゃん?」
「だろーなー、結婚は?あ、出来ないか。」
「失礼すぎ、彼氏いるし、
先生こそ痩せなきゃ彼女すら出来ないって」
「余計なお世話。でも、専業主婦でもなんでも自分が納得出来るならいいんじゃないか。」
「うーん、きびーかも、勉強は好きなんよねー」
「そんな見た目で。」
「一言余計だし、今人生について決めるってむず」
「人の人生とか興味無いんだよな。」
「教師なんて辞めちまえ笑」
「ほんとにな、
なんで教師なのか今でもわかんないよ。」
「ノリすぎて死ぬんだけど」
「わかってんじゃん。」
「なにが?」
「人生ノリと感だよ。自分が正しいと思った事を信じな。」
「はいはい、頑張るねーん」
「あと、スカート短すぎ、反省文ね。」
「折ってないよ、切ったの短い方がかわいいじゃん」
「はい、卒業式までには伸ばせよ。」
「先生バカじゃん、スカートは伸びないよ」
もう1歩だけ歩み寄ったら
貴方は私に失望しましたか
取り繕ってる私じゃない
弱みしかない未完成の私に
またね
その言葉が心を締め付ける
もう会えないのかなって
寂しくなるけど
またすぐ来るね
って言葉が救いなの
生きてる限り
現実からは逃げられない
でも、逃げたいよ
だから
心だけ、逃避行させて