M.IZRY−I'm little cat.

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2/13/2024, 4:52:22 AM

伝えたい


嘗て貴方は言いましたね

想いは、或いは思いは、人から人へ渡るのです。と

決して、喪われていいおもいはないのです。と

ならば私は、渡す相手のいない私は
誰に、何に、渡せばよいのでしょうか。

このおもいは、喪われてしまうのですか

貴方がいなければ、伝えることもできないではないですか

神よ、神よ、もし貴方様が観ているのなら
このおもいをどうか、どうか、あの御方にお伝え下さい。

今からそちらにお窺いいたします。

1/27/2024, 12:26:12 PM

優しさ

やさしい、ってなんだろう。
考えてみた。
やってみた。

まずその1、
泣いている人がいたら声を掛ける。

大丈夫?

…………

ねえ、大丈夫?

…………

声も出ないくらい悲しいことがあったんだね。
大丈夫だよ、私は味方だよ。

………ぃ

ん?どうしたの?

うるさいよ!さっきから、うるさいの!どっかいって!ひとりにして!ほっといてっていうのがなんでわかんないの!?うざい!!

シミュレーション終了。
私は優しくできていたかな?

1/22/2024, 9:31:39 AM

特別な夜

サラサラの雪が降る。

視界が少しくすんでる。

名前を呼ばれた気がして、

真っ赤な帽子が目に刺さる。

シャラン、シャランと

涼やかな鈴の音。

真っ白な世界に

ふわり、

漂う魂。

もう、さみしくないね

1/20/2024, 1:12:20 PM

海の底

口にいれると、ジュワぁっと味が溢れてくる。
旨い。そうとしか言いようがないくらいに、旨い。

「お気に召されましたか?"王子"」
「ああ、毎日でも食べたいくらいだよ、この……」

    『海の肉』

──────

1/14/2024, 11:55:15 AM

どうして

しん…と教室が静まりかえる。
皆は僕らを見ていた。

「いっ……」

机にぶつかりながら崩れ落ちた彼奴
僕の手には開かれたハサミ。

「…………」

誰も彼もがこっちを見る。
ガラッと先生が入ってきて
みんなを見て、僕を見て、彼奴を見る。

「な、なにやってるんだ!」

乱暴に教室の壁に追いやられる。
ガシッと肩を掴まれてイタイ。
僕の手からハサミが落ちる。

その音を皮切りに
みんなが恐怖を示し始める。

「だ、だいじょうぶ…?」
「いてぇ…マジ痛えんだけど、血が、」

ざわざわと彼奴の方に群がる。
コッチには見向きもしない。

腕から血を流す彼奴を見て
殴られたお腹が、絞められた首が
当時の痛みを思い出していく。

どうしてみんな
そっちにいくの?


僕を見る目は何でかみんな、冷たかった。

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