のーねーむ。

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9/23/2024, 10:54:42 AM

放課後、公園で待ってる

これが僕たち流のデートのお誘い
いつもあまり話せないから
こうやって時々
すれ違いざまに呟いて、
学校が終わったらダッシュで下校
そして、待ち合わせ場所にて
ふたりきりのラブラブいちゃいちゃな時間を過ごす
というわけだ

まどろっこしいだろう?
しかし、それでも、やらなければいけない理由があるんだ
それはね、僕たちが男同士のカップル
つまりはBLというものだからさ

僕はバレても問題ない、陰キャだから故
けれど彼氏は違うのだ
問題がありすぎる

学校内カーストトップの陽キャイケメンだぞ!


だから僕らはこうして公園で秘密の時間を過ごすわけだ
まぁ、もっとカップルらしいことをしたいかと聞かれれば
頷くだろう
少しばかりの不満もある

でも、でもな
帰りのとき、いつもあいつは硬い表情筋を動かして
微笑みながらキスしてくれるのだ

「愛してる」

と、言いながら


     こればっかりは惚れた弱みだものしょーがない

9/22/2024, 11:09:28 AM

私の部屋の右隣
少し前からかすかに音が聴こえる

それは男の人達が喋っている音だったり、
その人が見ている映画の音だったり、
それはもうさまざま

けれどそれらの音より多く聴こえるのは、歌
『凄く上手い』とまではいかないけど、
聴いていたら元気になれるような、そんな歌が聴こえる

そして、少しずつ上手くなっていっているのだ
綺麗な音が出るようになってる、
音が安定してきてる

そんなことに気が付いたときから、
すっかり私はその人のファンになってしまった



今日も、歌ってる
少しだけ交ざってみる
ちょっぴり驚いているみたいだったけど、
大丈夫だったみたい
すぐさま一緒に歌ってくれた

ふたりの音色が、真夜中の暗闇に響く

それは美しい、ラブソング。

9/21/2024, 10:37:43 AM

「女心と秋の空」
なんて、言うけれど
私にしてみれば貴方の心だって十分、
「秋の空」だと思うわ

だって
いつも自分から近づいてきてるのに、私の方から近づくと急に挙動不審になったりするし、
意地悪してきたと思ったら、急に優しくしてくるし、
冷やかされたら、嫌そうな顔をしながら、
それでも何故か嬉しそう

まったく、ほんっとうに分からない
貴方の心の移り変わりが

でもね、それでもね
実は少しだけ好きなのよ

いつも冷静な貴方が、
私の行動一つで感情を乱してしまうなんて

なんだろう…
可愛いって思ってしまうの



「ねぇ、」
「?」
「可愛いね」
「なっ?!?!」

その頃、空は茜色に輝いていた

9/20/2024, 10:51:36 AM

「アンドロイドってね、心がないんだよ。」

学校内でアンドロイドなのでは…などと噂されてる
彼は言った

「だからね、痛いだとか、苦しいだとか、好きだとか
そんな感情はないんだって」

ならば、それならば。
私が彼のことを思い出すたびに苦しいくらいこみ上げる
想いも
彼が他の女の子と話すたびにズキンと痛む胸も
好き、という感情も
全てが本当はないものなのだろうか
偽物なのだろうか

少し考え、言葉を紡ぐ

「それでも好きだよ。」

例え偽物でも、大事に大事に持っておこう
あなたが、好きだから

私は、アンドロイド。

9/19/2024, 10:50:20 AM

あなたのことを動物で例えるなら…そう、猫かしら
いつも滑らかに動いていて、気まぐれで、つれない態度をしていたと思ったら、途端、甘えてくる

本当に、猫みたい

そう思いながら、膝の上にある形の良い頭を撫でる
今日は久しぶりに甘えてくれた
嬉しくて、頬が緩む

あなたが好きよ

猫のような仕草、気まぐれな態度、そして…

「ねぇ、大好きだよ。」

時々伝えてくれる、愛の言葉
私はそれで何度救われたことか

「うん。私も大好きよ。」

少しだけ、ほんの少しでいいから、
時間よ、止まって

彼がもう少しだけ、私だけのものでいてくれるように

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