「手を繋いで」
君の恋人になりたいです。
そんなことを急に言われても。
私は思わずちょっと考えさせてと言ってしまった。
もう少し彼のことを知りたい。
分からないまま好きにはなれない。
そう言ってから2週間。
私たちはお互いを知ることを始めた。
私は一途な彼にどんどん惹かれていった。
彼を独り占めしたくなった。
彼と付き合っていっても変わらずに。
彼と手を繋いで歩くのが幸せになった。
このまま永遠に続いて欲しい。
「ありがとう、ごめんね」
ある日、僕は恋に落ちた。
ひまわりのように明るい君に。
すごく惹かれた。
ダメだとわかっていたのに。
僕は余命半年と言い渡されたから。
どうせ辛い思いしかしない。
なのに、君に恋をした。
君と笑い合える日々を貰えた。
きっと神様からの最後のプレゼント。
終わると分かっていたのに君に届いて欲しいと願ってしまった。
この僕の思いが届いて欲しいと。
こんなにも好きになったのは君だけだったから。
君を残して天国に行くことを伝えるのは辛かったな。
君に出会えて僕は幸せだったと。
生きててよかったと。
もっと生きたいと思ったとも。
まぁ、願わないことだけど。
だから、最後に伝えます。
「ありがとう、ごめんね。」
「部屋の片隅で」
君と見た花火が綺麗に見える。
今もまだあの日と変わらない景色。
でも、隣にいた君はもう居ない。
部屋の片隅で君とすごした日々にまだ浸ってるよ。
君に早く忘れて、幸せになってねって言われたのに。
約束守れなかったよ。
だって、君との日々が私にとっての幸せだったから。
覚えていたかった、君のことを。
天国から見えてますか?
幸せですか?
君との時間を巻き戻したいです。
また君と会いたいです。
まだ、大好きだから。
「逆さま」
逆さまには本来の状況よりも逆なものを表す。
それは心でも同じだと自分は思う。
思っていることと逆なことをしたり、言いたいことと反対なことを言ったり。
矛盾していることだらけ。
でも、素直に気持ちを口にするって難しい。
行動にしても伝わらないこともある。
常に人間は逆さまなのかもしれない。
でも、それを素直に受け止められない。
好きと嫌い、それがいい例だと思う。
好きな人の前だと好きを出さず、嫌いな人の前では嫌いを出さない。
それで後悔をする。
自分も逆さまな人間だ。
「眠れないほど」
眠れないほどの恋。
そんなもの知らなかった。
君に出会ってから夜眠れない日々が続いた。
君を想うと胸が苦しくなった。
こんなにも人を好きになったことなんてなかった。
君に心を奪われた。
君がくれた、この想いを伝えたい。
夜になると君に会いたくなった。
休日なんていらないと思うほどに。
君との時間を繰り返したかった。
君の笑顔が見たかった。
君の声が聞きたかった。
毎日、君のことで頭がいっぱいになった。
また、眠れない夜が来る。