君と歩いた道


元々ひとりで歩く予定だった。
自分で選んだ岐路を進むと
途中から君が現れた。
最初は抱っこして手をつないで。
手が離れだして、また手をつないで。
自分で歩くことができないときは
また抱っこした。
そろそろ……いいやとっくに重たい。
甘えん坊は変わらないけど
ちゃんと自分で歩こうとしている。
大丈夫。
君と歩いた道をときどき振り返り
また前を向いて進み出す。

さぁ行こう


ここはとっくに飽きた。
別のステージへ行こう。
楽しくても苦しくても
ヒトは飽きてしまい
変化を恐れ変化を欲する。
ここより高いか低いか
行ってみないとわからない。
さぁ行ってみよう。

水たまりに映る空

青い水たまりを覗くと
黒い自分の影が映った。
浅いはずの水たまりが
深く底なし沼のようで
なんだか怖くなった。
そこに映るのは
雨上がりの青空なのに。

恋か、愛か、それとも


恋でも愛でもなく
ご縁があるかないか
ご縁が続くかどうか。
幸せなのは
良い縁があり続くこと。

約束だよ


約束といえば門限。
娘が小学生のころは、しょっちゅう門限を破って笑顔で帰ってきた。
中学高校になると、部活から無事に帰ってくることが約束になった。
たまにしか遊びに出掛けなくなったから、門限なしで送り出した。それでも無難な時間には帰ってくる。
親を子を想い合う約束は、門限となって構えている。