沈む夕日
仕事を終えて自転車を走らせる。
自転車置き場から買い物の荷を抱え
マンションのエレベーターを上がる。
6階の扉が開き廊下に出ると
沈む夕日が目に飛び込んでくる。
燃える赤と群青で織り成す西の空が
あまりにキレイで目を細める。
手が塞がっていなかったら
写真を撮って娘に見せるのに。
娘の大好きな夕焼け空。
明日も晴れるよ。
君の目を見つめると
私が笑うと笑い返して
私が怒ると拗ねちゃって
私が泣いても君は泣かない。
君の大きな目に小さく映る私。
私の目に映る小さな君は
目に入れても痛くない君。
それでいい
通学ルートが安全な
あっちの高校に行ってほしかった。
ほどほどに頑張れる
あっちの部活に入ってほしかった。
だけど娘は、こっちの高校で
こっちの部活に行くと決めた。
そういえば私も、自分の進む路は
自分で全て決めてきた。
情報収集不足で間違えたり、思い通りに
ならなかったことも多々あったけれど
やり直したいとは思わない。
それなりに頑張ってきたので
やり直すなんて面倒だ。
娘よ。それでいいのだ。
挑戦したからこその今がある。
あなたはあなたらしくて可愛い。
それでいいのだ。
1つだけ
お腹の中にいるとき、まだ幼いときは
健康にすくすくと育ってほしいと願う。
成長してできることが増えていくと
もっと上手にできるように
もっと賢くなるようにと願う。
健康なのが当たり前になると
親の勝手なイメージが先に育つ。
健康なのが当たり前でなくなると
ただただ健康を願う。
1つだけの願い。
健康で生きてほしい。
エイプリルフール
無意味なものはないと思っていたが
まさかの無意味な風習があった。
バレンタインやハロウィンのように
イベント商戦があるわけでもない。
子供時代は、4月1日だけできる会話
として特別感は確かにあった。
大人になってする会話ではない。
変なの。
ちなみに、今日の夕飯は
A5ランクの牛肉でした。