木枯らし
木枯らし吹くとき
交通事故で亡くなった
男の子を思い出す。
知り合いの友達。
だから顔も知らない。
名前も知らない。
知り合いがとても哀しんだ
ことだけ知っている。
花が添えられた道を通るとき
顔も名前も知らない男の子へ
手を合わせる。
木枯らしが吹いて
花が微かに揺れた。
どうして
どうして、こうなったのか。
頑張りたくて頑張ったから。
だから、こうなった。
どうしても、やり直しても
同じ路を行く。
だから、やり直せたとしても
同じ路に来る。
これでいいのだ。
このまま進めばいいのだ。
三日月
三日月の
うかぶ夜空に
見惚れては
涙でかすむ
冬のおぼろ月
色とりどり
しばらくは買わないって言うてたのに。
娘が、またセーターを欲しがった。
ピンクのタータンチェック柄。
紺と黄緑のアーガイル柄。
オレンジのストライプ柄。
その他多数のセーター類のなかに
何柄かの緑のセーターが追加された。
インドア派の娘でも、どんな天気で
どんな気分でも、カラフルなセーターを
着れば、前を向け、立ち上がり、外に
出歩きたくなるそうだ。
土埃に染まった町が、またカラフルに
色付くことを願います。。
雪
音もなく降ってきた白い雪が
黒いアスファルトに触れて溶けていく。
純白の雪の上を歩いたら
土混じりの足跡が残った。
雪は喜と哀を一緒に連れて来る。
雪は、人の心に触れて跡を残す。
こうやって、お題に沿って変わらず
投稿する毎日。
こういう日々が当たり前ではないと
被災された方を思うと複雑だ。
余裕のある生活ではなく、将来への
不安もある。でも今は、布団の中で
ケータイを片手にお題と向き合って
いられる。まわりの災害を他人事と
思えず、かと言って自分事には辛す
ぎてできず、あえて距離をおいてし
まう。
何を祈ればよいのかもわかりません。
名無し顔無しのこの場では、そんな
グルグルした胸の内をそのまま言わ
せてもらいます。