遠くの街へ


タンポポの綿毛は、風まかせに飛んでいき
遠くアスファルトの街へ根を下ろす
排水溝で咲く、名も知らない小さな花も
空き家の雨樋で、根を張る植物も
場所にこだわらず、生きようとする
そんな姿に、ただただ励まされる

現実逃避


この先も予定が詰まっていて
休みのナイ日々が続くことに
先の疲れまで前倒しで感じてしまう

アドレナリンが溢れ過ぎて
うまく身体が休まらナイ
そんな現実から逃れるためか
眠くて仕方がナイ

ナイナイずくめの現実がアル

Love you


9年付き合っていた彼氏と結婚して
20年経った。
Love you
そんな愛の言葉を、お互い発して
いたかさえ覚えていない。
ただ、愛娘がここに居るだけだ。
あまりに無縁な言葉と英語とあって
どうにもこうにも思い巡らず……

終わらせることにする。

太陽のような


太陽のような、その人は
私の人生の中心となり
太陽のような、その人とは
適度な距離が必要だ
ときに日射しがきつく
木陰に入りたくなるが
やわらかな陽射しは
私を幸せにしてくれる

0からの


子供が小学４年生のころ、子供のことでカウンセリングに通っていたことがある。私達親子は仲が良いとも言えるが、上下関係という嫌な言い方をすると、子供が上にいる。カウンセラーさんに「10年積み上げてきた関係を変えたければ、あと10年はかかる」と言われた。自分が上でいたいわけではない。同じ0地点に立ち、親として手をつなぐ立場でいたい。あれから6年経った。まだ、0地点は遠く思える。