9/28/2023, 7:36:17 AM
深夜1人の少女がベッドで眠っていた。長い黒髪が顔を縁取る。
それを見守るのは3人。1人はアンドロイド。銀髪に銀のボディだった。
「起こすなよ。姫は眠ったところだ」
外は姫の存在を隠すような雨。
アンドロイドの隣にいる男の子が言った。
「寝なきゃだめなんだ?」
「だめだ。もう夜中だ」
反対側の女の子が言った。
「私たち眠くないわ」
お前達は昼間たくさん眠ったからな。こんな夜中まで起きているとは軽く誤算だったぜ。
「オレは戦うほうが得意なんだが……たまには守るのも悪くないか」
姫を守ろう。眠りを妨げるこの世の全てから。
9/26/2023, 10:16:04 AM
それはお前だ
耳をそば立てて君の足音を追う。じゃりじゃりと枯れ葉を踏む。この世に形を残してはならないと。
アスファルトに靴で擦り付けてそれで満足なの。
「消してやりなよ」
子供みたいだよ。綺麗な完成されたものをわざわざ壊したいなんてさ。
「迷うなよ」
「迷ってなんかない」
これは持論だが、この世にかけらさえも残したらいけないものがある。
多くが要らないと言うのなら僕らが貰っていくよ。さあ上着を着ておいで。連れていってあげる。
9/26/2023, 10:01:02 AM
黒い忍者が横切ってすぐに空気にとけた。
こちらを見てるよ。口元隠しても目がギロリ。
どこまでも付いてくる気だな。
知らないふりしてやるから、付いてくるといい。
歩いて歩いて振りかえると、ちょっと笑ってちょっと鳴いて飛び立った。