朝のコーヒーを淹れてくれる貴方の夢をみた。
手を繋ぎながら貴方と歩く夢をみた。
おやすみのキスをしてくれ貴方の夢をみた。
その先の夢をずっとみれるのなら
何度でも糸車の針に指を刺し眠りにつく。
何度でも毒りんごを食べて目覚めなくていい。
王子様なんて必要ない。
愛してるのは貴方だけ。
この涙を拭って欲しいのは貴方だけ。
ダンスが下手な王子様だっていいじゃない。
ドラゴンを倒せない王子様だっていいじゃない。
眠りから覚めた時キスをしてくれるだけで
充分素敵な王子様じゃない。
無理に笑わないで、何もないフリしないで。
貴方は私が選んだ人。
ピーターパンに憧れるウィンディのように
最初はただ貴方に憧れていたの。
自由気ままなで何を考えてるか分からないけど
迷う事なく突き進む貴方にいつの間にか
惹かれていった。
あの時計塔の針までの距離ぐらい
貴方となら余裕で飛んで行けそうな気がする。
窓を見ながら考えているの。
今夜も窓から迎えに来てくれる?
私は2人目のタイガー・リリー?
口移しのワインは何かの儀式?
海賊船の上でも会いたいと思ってくれる?
私はティンカー・ベルには勝てる?
星のキャンドルの下で交わしたキスは
その先を期待してもいいの?
今夜私と大人になってもいいのなら
影を探す振りはやめて部屋に忍び込んで。
「君への愛は無くなりはしない」って
言ったわよね。
しかも嘲笑いながら。
その顔にメガネがよくお似合いだわ。
何人に言ってるか分からないけど
同じセリフ言い過ぎて嘘ついてる事が
分からないのよね。
ほんと大嘘付き。
やっと髪を切れたの。
貴方が嫌いなショートカットに
ベレー帽がお似合いでしょう。
貴方が嫌いな色のコートも着てる。
貴方が下品な色と言った口紅もしてる。
「貴方への愛は無くなった」って
やっと言ってやったのよ。
冷たい秋風が吹いているけど
今の私にはとても心地良いわ。
貴方に出会った瞬間惹かれた。
スリル満点のジェットコースターに
飛び乗ったようだった。
でも少しも怖くない。
感じるのは幸せな高揚感だけ。
シンデレラはガラスの靴を落とし
王子様がシンデレラを探し結ばれる。
でもそれって、偶然の奇跡?
それとも計算?
「また会いましょう」って想いながら
「楽しい一日をありがとう」と
言って貴方と別れる。
家時に着くまで想像してしまう。
貴方が私のイニシャルが入ったピアスを
差し出して言うセリフを