2010年に君と最後に会った日、
オレは失恋のショックで
自暴自棄になっていた。
ヤケクソで「仮想通貨」とかいう
わけのわからないモノに100万円投資した。
70万ビットコイン買っていた。
オレは残りの金でコールドスリープに入った。
2024年の今日、
コールドスリープから目覚めたオレは
まず、ニュース記事を漁った。
「仮想通貨」「ビットコイン」という単語をよく目にして思い出した。
当時の70万ビットコインが今いくらになっているのか気になった。
調べると、心臓が止まりそうになった。
「なんでも手に入る」
そんな言葉が頭から離れなかった。
震えながら口座を確認した。
しかし、
口座残高には1ビットコインも入っていなかった。
夢でも見ていたのか。
過去のニュースを再度漁っていると、
「DDD仮想通貨取引所、
ビットコイン流出事件」
というタイトルが目にとまった。
オレはショックで倒れた。
あなたがいたから
書くことを続けられた。
ありがとう。
「これからは
ディープラーニングの時代です。
これにより明るい未来がやってくるでしょう」
と、ある有名な科学者が言った。
「なるほど」と私は思った。
流行に敏感な私はすぐに取り組んだ。
思いっきり走った。
走りまくった。
すごく汗をかいた。
「ディープランニングか、なかなか良いじゃないか。私の未来はきっと明るいぞ」
『ディープラーニング』
コンピューターが自動で大量のデータを解析して、データの特徴を抽出する技術のこと。
昨日、
買い物から帰る途中、
道端でウンコを踏んでしまった。
最悪な気分だった。
就寝前にそのことを日記に書いていると、
ふと、「1年前はどうだったかな」
と、思った。
何か良いことが書いてあれば
少しは嫌な気分が紛れるかもしれない。
同じ日付のちょうど1年前までページをめくった。
ウンコを踏んでいた。
好きな本を擬人化して
美女ハーレム学園モノを妄想してみた。
哲子
「読者さんの嘘つきっ!
哲学書が一番好きって言ってたじゃない!
もう知らないっ!」
読者
「いや…、違うんだ。趣味として一番好きってことであって…」
ピン子
「なんだなんだ?痴話喧嘩か?
お、読者じゃん。昨日はおつかれ、
私のピンク本でスッキリしたか?」
哲子
「なんですって!?読者さん、こんな汚らわしい人を読んだの?信じられない!」
ピン子
「おいおい、汚らわしいとは失礼だな〜。
こちとら人類始まってから永遠のベストセラーだぜ」
漫子
「おっはよ〜。読者くん。眠れないからって朝まで私を読んじゃ身体に悪いぞっ」
哲子
「なんですって!昨日はもう眠いからこのへんでって私を読了したくせに。漫子を読んでたのね」
カオスである。