お題『世界の終わりに君と』
「最後くらい、笑って写真を撮ろう」
と、彼女と話し合った。
そうして、
人生最大級の変顔を彼女と競い合った。
1万年後
[人類最後のバカップル]
というタイトルで教科書に載るなんて、
思いもしなかった。
小学生の頃、
オレの友達は学校で飼っていた
インコのピイちゃんだけだった。
「誰にも言えない秘密」を
ピイちゃんだけには打ち明けていた。
今、あのときの大人に言いたい。
インコが話せることを前もって教えとけ!
あるところに
読書好きの少年がおりました。
色々な本を読んでいる少年なのですが、
どうしても理解できないことがありました。
そこで、少年は本を持って、
お父さんに質問しました。
「どうして、この人達は争っているの?」
お父さんは少年の頭を撫でながら
自分の子が心優しく育っていることに
喜びながら答えました。
「お金を奪いあってるんだよ」
「どうしてお金なんか奪いたいの?」
「お金があればたいていのことは思い通りになるからね」
少年は「ふーん」と言ってから、
次は他の本を父の前で開いて見せました。
「ここ!印刷ミスって言うんでしょ?見つけたんだ」
少年の指先には
「3億円を奪い合って命を落とす」
と書かれています。
少年は指先をクルクル回しました。
そこには「3億円」の文字。
お父さんは笑いました。
「それは印刷ミスではないよ」
「えーっ!これっぽっちで?
だって…、僕のおこづかいより少ないよ?
こんなことで人は争うの?」
少年は世界一のお金持ちの子供だったのです。
少年は月に100億円を親からおこづかいとしてもらっていました。
「残念ながら、世の中にはその程度の人間もいるということだね」
お父さんはため息をついて、
1000億円のシャンパンを飲みながら答えました。
オレは自室の狭い部屋で
このノンフィクションの本を読みながら、
怒りに震えた。
失恋マイスターの上司が言った。
「失恋は人を成長させる。
お前達も失恋を恐れるな!人生の糧としろっ!」
それを聞いたイケメンの同僚が笑った。
「失恋とかした事ないから分からないですね」
以降、彼の姿を見た者はいない…
「子供は大人の言葉より
ロボットの言葉を信じる」
と、ある研究者が言った。
ロボットのように働いてきた
無垢な大人は泣いた。