西暦2200年、
宇宙戦争が勃発した。
それは戦死者10億人という
史上最悪な戦争となった。
「この世界には神はいないのかっ!」
俺は冷たくなる戦友を
胸に抱えて宇宙に叫んだ。
「週刊 地球を作る」が創刊された。
僕は世の流行りに乗ってこづかいで買った。
しかし、どうにも飽き症で、
途中から興味を失った。
説明書も初めのページしか読んでいない。
たしか、宇宙の色が変わったら、
『除菌剤』を定期的に混ぜて下さい。
雑菌が宇宙で繁殖します。
と、書かれていた気がする。
「まあ、どうでもいっか」
僕は遊びで失われた時間を取り戻すように、明日の宿題にとりかかった。
無性に愛を叫びたくなった。
しかし、ここは安アパートである。
むやみに近所迷惑な行動はできない。
どうしたものかと考える。
頭からバケツを被り、その上から布団を被せる。
よし!
と、思って叫ぼうとして気付いた。
愛とはなにか?
なぜ愛に対して叫ぶのか?
なにに対する愛なのか?
「ラーメン!」
とりあえず叫んでみた。
お腹が減ってきた。
戸棚のカップラーメンを取り出して
お湯を注いだ。
アラームを止めて食す。
「うめ〜」と、漏らす。
これが愛かと頬が濡れる。
今日のお題は
「モンシロチョウ」である。
思いつかないので二度言います。
今日のお題は
「モンシロチョウ」なんだよ。
明日世界が終わるなら
教えてくれてありがとう
人生をかけて集めた
卑猥なデータを消去する手間が省けた
と、世の男性は思った。
念願の宝島を発見した!
そこには時価総額10億円の金銀財宝が眠るという。
博士は興奮した面持ちで古い地図を見つめた。
68歳。苦節45年。
妻子にも大学にも愛想をつかされた。
冒険費用ばかりかさみ貧乏暮らしの
惨めな生活だった。
これで自分を否定したヤツらを見返してやる!
プライドも地位も家族も捨ててきた男は強く決意して宝島を目指した。
当日…
助手がなかなか来ない。
博士がイライラしていると、
スマホが鳴った。
「キャンセルしたい」
という助手からの連絡だった。
博士が驚いて理由をたずねるが、
助手はモゴモゴと
なんとも歯切れの悪い言い訳を繰り返した。
博士は怒って
「ふざけるなっ!」
と、電話を切った。
少し落ち着こうと一服していると
チラリと新聞の見出しが目に止まった。
「宝くじ史上最高額8000億円当選者現る!」
見出しには驚いたが、
当選者の名前を見てさらに飛び上がった。
「君に出逢えて良かった」
博士はつぶやき、そそくさと宝島の地図をカバンに収めた。
プライドも地位も家族も捨ててきた男は強く決意して彼を目指した。