幸太郎

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4/10/2024, 4:34:37 AM

誰よりも、ずっと幸せになりたい。
そう思っていた。
誰よりも先に手に入れようとした。
相手を押しのけることに必死になった。
そして勝ち誇る。
競争に負けた相手を見下した。
「残念。こうゆう日もあるさ」
と、隣で負けた男が子供に言った。
子供は駄々をこねている。
「お昼はレストランで大好きなハンバーグよ」
と、男に寄り添う女が言った。
子供は不満ながらも大人しくなった。
そして二人の手をとって歩いて行った。
私の手には戦利品が握られている。
そこには幸せの証があるはずだった。

4/7/2024, 11:25:13 AM

道端で夕日が沈んでいる。
思いの外、かなり沈んでいる。
私はどうしたものかと考えた。
声をかけるべきだろうか。
いや、沈んでいるだけで
落ち込んでいる訳ではないかもしれない。
沈むのが趣味なのかもしれない。
そもそも私ごときがなんと声をかければ良いのか。
私ごときが声をかけて、
余計に沈んでしまったらどうしよう。
と考えていると朝日がきた。

4/6/2024, 11:01:49 AM

君の目を見つめると
君は不機嫌そうに目をそらしたね。
何日目だい?
前に君は目を腫らして
「面倒くさい」って泣いてたよね。
いいんだ。失敗は誰にでもあるから。
そこで二人で話し合ったじゃないか。
2週間に一度にしようって。
それでも上手くいかなかったっけ。
そのコンタクトレンズは
ワンデイアキュビューだよ。
何日換えていないんだい?

4/6/2024, 3:06:33 AM

星空のもとで「なにをすれば幸せ」になれるか考えた。
ええ、もちろん星空を見上げる行為そのものが幸せと言われることでしょう。
私は星空さえも酒の肴にするような人間です。
お腹が減ってきました。
私は裕福ではありません。
カップラーメンを食べることにします。
いつもより贅沢な気分がします。
幸せと疑う余地はありません。