キミを好きになって、僕はいろいろと知った。
キミと話すとドキドキして、何を話したか
思い出せないこと。
ついつい、キミを目で追ってしまうこと。
キミのことを考えると、微熱が出たように体が熱く
なってしまうこと。
キミが誰かと楽しそうにしていると、何となくつまらないな。と思ってしまうこと。
誰かを好きになるって、ドキドキして、苦しくなって、感情が目まぐるしく変わる。
楽しいことばかりじゃないけど、キミを好きになって、
知らない感情を知ることができて、良かったなと僕は思う。
「天気が良いし、公園に行かない?」
そう言ってキミを公園に連れ出し、芝生にシートを敷いて他愛ない話をしながら
「ちょっと横になってもいい?」
自分が先に寝転がり
「気持ちいい。キミも横になりなよ」
と、横になるように誘い、心地良い風が吹く、ぽかぽかな太陽の下で、俺の思惑通りにキミは寝息を立てている。
「強引だったけど、連れ出して良かった。やっぱり疲れてたんだな」
キミと一緒に住むようになって、お互いに仕事をしているのに
「あなたの方が疲れてるでしょ。私はあなたの支えになりたいの」
家事全般をキミがしてくれていた。
しかも、今日は休みだというのに、のんびりするどころか、何かしら動いている。家にいるとキミはゆっくりできないだろう。そう判断し、ゆっくりできそうな公園に連れて来た。
「俺だって、キミを支えたいんだけどな」
ムリをしすぎてしまう前にきちんと話をしよう。そう心に決め、キミが起きるまで、キミの寝顔を見つめていたのだった。
「ちょっと、寒いな」
僕の家で、おうちデート中。
外が暗くなるにつれ、寒くなってきた。
「暖房をつけようか」
僕がエアコンのリモコンを手にすると
「まだ、エアコンを使うほどは寒くないから」
と、キミは言う。
「でも…」
そのままだと風邪引いちゃうかも。と思って辺りを見渡すと、ソファに置いたままのセーターが目に入った。
「良かったら、これ着て」
セーターをキミに渡すと
「ありがとう」
キミは嬉しそうに笑って、袖を通す。
「あ、あったかい」
長い袖をぷらぷらとさせるキミに
「こうすると、もっとあったかいよ」
僕は笑って、キミをギュッと抱きしめたのだった。
落ちていく。
心がどんどん落ちていく。
自分は何してんだろう?
何がしたいんだろう?って、考えても答えが出ない。
まるで、光の届かない海の底にいるみたい。
でもさ、そこまで落ちたなら、あとは浮上するだけ。
それだけだから、今は心のままに、落ちていてもいいんじゃない?
ムリしてもがいて泣くくらいなら、浮上するまでゆっくりしてよう。
大丈夫。落ちたならあとは浮上するだけ。
ゆっくりのんびり、歩いていこう。
愛するキミと夫婦になれて
これからずっと一緒にいられる。
そう思うだけで、僕は幸せを感じてる。
キミも、幸せを感じてくれてるかな?
そうだと嬉しいんだけど、そうだとするなら
もっとキミを幸せにするために
「ありがとう。と、ごめんなさい」
をきちんと伝えると僕はキミに誓います。
当たり前なこと。なんだろうけど、長く一緒にいると
言わなくても伝わるだろう。なんて、思ってしまいそうだから。
愛するキミを悲しませないように。
小さなことでも、僕はキミに伝えるね。