『見えない未来へ』
私へ
元気ですか、一生懸命生きていますか。
私は今、迷路の中にいます。
ゴールは見つかりません。
どこへ行けばいいのでしょうか。
ずっとなりたかったものを、変わらず目指しています。
私は、なれているのでしょうか。
不安しかありません。
生きるのが嫌になっていませんか。
私のことだからきっとなっているでしょうね。
どうか、未来の私が過ごす日々が、
大切にできる日々でありますように。
まだひとつの光も見えぬ未来へ。
『吹き抜ける風』
教室の、少しだけ空いている窓から
冷たい風が入ってきた。
あまりの冷たさに思わず外を見ると、
あの子も外を見ているのが視界に入る。
私の視線を感じたのか、あの子は私の方を向く。
不意に目が合って、
急に鼓動の音が大きくなったのを感じる。
寒いねと微笑むあなたが風邪を引きませんように。
『記憶のランタン』
あなたと過ごした日々だけが、
私の心を暖かくしている。
もう何年も経って、灯りは弱くなっているけど、
まだ消える様子は伺えない。
もう何年も経つのに、
あなたがいた日々が恋しくて、
あなたのいない日々は寂しくて仕方がない。
私もそちらに連れて行って。
『冬へ』
日が短くなって、北風が強まって、
木の葉は風に舞って、あなたの手にはカイロがあって。
少しずつ少しずつ、冬へ冬へと、変わっていて、
もう今年が終わりを告げようとしている。
あたり一面クリスマスカラーで、
その波に乗って少し浮かれている。
クリスマスの日に、あなたが横にいたら嬉しいのに。
いつかのお正月には、
こたつでみかんを一緒に食べたいな。
『君を照らす月』
私とあなた2人、電車までの僅かな道を歩いている。
ちょうど東の方向には満月が登ってきた。
少しだけ前を歩くあなたは月の光を浴びて、
いつも以上にきらきらしているように見える。
お月様、どうか私の恋を応援してください。
ほんの少しの勇気をください。
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