昔、歩いていけるけど少し距離のある小さな公園に、立派な藤の木が二本ありました。
国道沿いにあったので、車の流れにのってかなり遠くまで、藤の花のあのゴージャスな香りが届いて、花の咲く時期には最寄のコンビニに行く時の信号待ちですら幸せな気分になれたものです。
公園が改築?される時に、新しい鉄製の藤棚と共に移植されたのですが、次の年花は咲かず、その次の年も咲かなかったので、藤の木だけが撤去されました。
おそらく藤の木が茂って作られる日除を前提にしたベンチは休憩所には向いてない。
もうちょっとなんとかならなかったのかなぁと今でも残念に思う事です。
「風が運ぶもの」
理想は手書きだ。
最近もオレンズだクルトガだと金属軸の少しお高めのシャーペン買ったりしてる。
手書きと、スマホポチポチと、キーボード打つのって、それぞれ微妙に文章変わるの不思議だなあ。
ほぼ手書きだった頃のルーズリーフの隅に残ってるメモに「先生、質問」とあります。
つけっぱなしのテレビニュースで、アナウンサーが急に、先生質問、って言ったんです。
うん?ってTV画面に注目しても、専門家に話を聞いてるでもなく、アナウンサーがニュース読んでるだけでした。
ポンコツなのは耳か頭かわかりませんが、もう一回なんて言ったのかスキャンし直しました。
正しくは
「つい先日も」だったようです。
こんなくだらない事ですが、小さく書き留めておける手書きがやっぱり好きだ。
「記録」
一輪の花かー。
一輪車のように転がる花なら一度だけ見た事がある。
風のすごく強い日だった。
多分朝顔の花びらが落ちたものが、風をはらんでまるく広がってコロコロと転がってた。
とても可愛らしい光景だった。
BGMに子(仔・小)犬のワルツがかかってそうなファンシーさ。
風が止むと、へにゃっとくたびれるのに、風が吹くと元気に転がり出す。
種なら遠くまで運んでるんだろうけど、花びらが遠くまで飛ばされる意味ってなんだろう。
ちょっと良いもの見た気がするからまあいいか。
「一輪の花」
時計の針がてっぺんで重なる前に
階段を駆け降りて
王子様には悪いけど
ガラスの靴は殴打の凶器、投擲の武器
右も左も思いきり粉々に
攻撃力は抜群で上手いこと逃げ出せた
お嫁様になるよりもあなたみたいに生きたいと
魔法使いに相談したら
ガラスの靴と運動靴まで貰ったの
お嬢さんの気が変わらなかったなら
森の入り口まで走っていらっしゃい
ガラスの靴は砕いて証拠隠滅を忘れずに
履き替えたこの靴で
夜明けまででも走れそう
魔法使いになりたいといった私に
にっこりと笑ってくれたあなたみたいに
私もいつか誰かを助けることができるかな
「夜空を駆ける」
いつも身につけてるキラキラはテラヘルツ。
これは人造石。
元はDVDやCDの記録媒体なのでレーザーで読み取るため光の反射率がえぐいのです。
工業用の純度から外れてしまったものの一部が、半貴石として使われるのだと思います。
カッティングにもよりますが、かなり鋭く光を弾きます。しかしこまめに表面を磨かないとすぐ曇ります。
出不精な自分が外に出る前のルーティーンになりちょうどいいです。
そしてなかなか人に言う機会がなくて、でも自慢なことを。
誕生日石がアレキサンドライト。
366日分の石や鉱物の中、すごい物が割り振られたな?
自慢だけど「お前が?」と思われるのでここだけに留めておく。
「輝き」