たまには良いお菓子食べて
たまには良い洋服買って
たまには山を登って
たまには思いでの場所に行って
たまには君の前で泣いて
たまには冷たい石になった君を抱き締めたい。

君がいつも好きだ好きだと言っていた梅の花を飾り、去年まで二人で飾っていた人形を並べる。最後は君のお気に入りの味の金平糖とひなあられをお皿にいれて、準備は万端。もう決して帰ってくることの無い君とのメールにいつでも大丈夫だよと写真と文章を送る。

貴女だけが、貴女だけが、私の人生のたった一つの希望だったのに。なんで、私は貴女の希望にはなれなかった。貴女がいないこの世界でなんて私は生きれない。たった一つだけの、たった一人だけの貴女を失った私の世界にもう光は差し込まない。

貴女と笑いたい、貴女と話したい、貴女と同じ場所にいたい、貴女に隣にいてもらいたい。
この欲望はひとつも叶うことはないんだろうな。

遠くの町へ行く。隣に貴女はいない。いつもはどこに行くときも一緒だったのになぜ、日常はこんなにも簡単に壊れてしまう。私は毎日遠くの町へ行く貴女に会うために。冷たい四角い石に入ったあなた、早くまた美しい笑顔を見せてよ。