貴女がいない現実から逃げるために寝る。でも夢で貴女が出てくると起きたときに貴女が隣にいないのが悔しく嘆かわしい。現実逃避するために眠るのにそれが逆効果になってしまう。そのようなことを考えながら目蓋をそっと閉じる。どうか、今だけでも貴女と会え、笑い会える時間を。

私が飛んでから君はどうなったのかな？またしだれ桜のしたにいる？私は勿忘草の花畑に行ってもらいたいんだけどなぁ。君は今泣いてる？君は今笑ってる？気になるな君の今。また会えたら教えてよ。

貴女がいなくなってから物憂げな空は毎日のように私を見ている。いや、見下している。私がおかした過ちを強く、忘れるなと体に刻み込むかのように。

私が死んでも貴女が死んでも次の日やその次の日には皆笑っていつもの日常に戻ってる。そうやっていつもの日常に戻っている人のぶん私たちは居ても居なくても変わらない。小さい命なんだ。この小さい命はしっかり今を生きている。だけど、この小さい命を気遣って愛してくれる人は居ないんだろうな。

太陽のような貴女の笑顔はもうどこにもない。太陽がきれいな日に貴方はその太陽のような笑顔を散らした。ただただ私はもう動かない貴女の入った紙を見つめ泣きもせずなにも考えずに立っていた。太陽のような笑顔の貴女が写った紙が段々と濡れて折れていくのを感じた。