永遠に
永遠にあなたを愛します。
あなたのために生ませてきた私だから。
理想郷
人生100年時代というが、80歳も超えると身体のあちこちが痛くなる。腰は曲がり、歩くと膝が悲鳴を上げる。常にどこかが悪く、食事も喉に詰まらせるといけないから、柔らかいものばかり。トイレが近くなり、気がつくと失禁している。楽しみはひ孫と会うことぐらい。
そんな私が考える理想郷。鳥が囀り、明るい光に包まれる。歩くとふわふわして、まるで宙に浮いているように身体が軽い。一年中、ポカポカと暖かく、蝶々が舞っている。人々は笑顔で、争いごともない。平和な毎日。
ん?これってもしかして天国?
いやいや、わたしゃまだ爺さんのとこには行きたくないよ。
身体痛いけど、もう少し頑張るか!
ごめんな!爺さん!
100年は無理かもしれないけど、長生きするよ!
懐かしく思うこと
USJのマリオのアトラクションは最新で、すごいなぁと思うが、弟とやったマリオのテレビゲームは、何度も何度もやってクリアして本当に楽しかった。
懐かしく思うことの一つである。
もう一つの物語
僕は小学校三年生。周りの友達は水泳やピアノ、ダンスや絵画などを習っている。
僕がやってみたい事は、サッカーと将棋。
サッカー選手になった時の自分を想像してみる。器用なドリブルで何人もの相手の選手を交し、最後、豪快なシュート!サポーターの大歓声!気持ちいいだろうなぁ。
そして、もう一つの物語。
将棋のプロになった時の事を考える。漢字が書かれた駒を、パチンと前に進める。じーっと碁盤を見つめて、長い時間考えたのに、一手だけ。勝負に勝っても、静かに着物でガッツポーズ。着物は僕にはあまり似合わないかなぁ。
でも、僕は決めた。
将棋を習う!だっていつもあんな美味しそうなお昼ご飯と、甘いお菓子が食べられる。
だから僕はプロ棋士になる!!
暗がりの中で
暗がりの中で何かが蠢いている。持っていた懐中電灯で照らしてみると、無数の蛇。所狭しと蠢く蛇を見て、耐えきれず叫んでしまう。いったいここはどこなんだ。
昨日、女の子を誘拐し、あまりにも泣き叫ぶから、とうとう殺してしまった。その女の子を山に埋めに来た帰り、足を滑らせ穴に落ちてしまった。その穴の中に無数の蛇が蠢く。何とか穴から出なければと上を見ると、落ちた穴の入り口ははるか上にあり、そこから満月が見える。
蛇がだんだんと私を取り囲む。すると1匹の蛇が私の耳元で
(おまえは女の子を殺した。そしておまえは私たちに殺される。ここは地獄の入り口。もう帰れない)
と囁く。
そしてその蛇は私の口の中へ。次の蛇が鼻の中へ、目の中へ。腹の中で無数の蛇が内臓を食い荒らす。その痛みは想像を絶する。
意識を失う事はない。
蛇は
(これから数々の痛みを味わってもらう。ここは地獄の入り口だ。これからがお楽しみだ。)
そして、無数の蛇に寄って奥へ奥へと運ばれていった。