バズ母

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10/30/2023, 12:01:24 AM

もう一つの物語

僕は小学校三年生。周りの友達は水泳やピアノ、ダンスや絵画などを習っている。
僕がやってみたい事は、サッカーと将棋。
サッカー選手になった時の自分を想像してみる。器用なドリブルで何人もの相手の選手を交し、最後、豪快なシュート!サポーターの大歓声!気持ちいいだろうなぁ。

そして、もう一つの物語。
将棋のプロになった時の事を考える。漢字が書かれた駒を、パチンと前に進める。じーっと碁盤を見つめて、長い時間考えたのに、一手だけ。勝負に勝っても、静かに着物でガッツポーズ。着物は僕にはあまり似合わないかなぁ。

でも、僕は決めた。
将棋を習う!だっていつもあんな美味しそうなお昼ご飯と、甘いお菓子が食べられる。
だから僕はプロ棋士になる!!

10/29/2023, 9:17:19 AM

暗がりの中で

暗がりの中で何かが蠢いている。持っていた懐中電灯で照らしてみると、無数の蛇。所狭しと蠢く蛇を見て、耐えきれず叫んでしまう。いったいここはどこなんだ。

昨日、女の子を誘拐し、あまりにも泣き叫ぶから、とうとう殺してしまった。その女の子を山に埋めに来た帰り、足を滑らせ穴に落ちてしまった。その穴の中に無数の蛇が蠢く。何とか穴から出なければと上を見ると、落ちた穴の入り口ははるか上にあり、そこから満月が見える。
蛇がだんだんと私を取り囲む。すると1匹の蛇が私の耳元で
(おまえは女の子を殺した。そしておまえは私たちに殺される。ここは地獄の入り口。もう帰れない)
と囁く。
そしてその蛇は私の口の中へ。次の蛇が鼻の中へ、目の中へ。腹の中で無数の蛇が内臓を食い荒らす。その痛みは想像を絶する。
意識を失う事はない。
蛇は
(これから数々の痛みを味わってもらう。ここは地獄の入り口だ。これからがお楽しみだ。)
そして、無数の蛇に寄って奥へ奥へと運ばれていった。

10/28/2023, 2:15:12 AM

紅茶の香り

日曜の午前中、紅茶の香りで目が覚める。
「今日はコーヒーじゃないの?」

「もらったんだ。ウバ紅茶って言うらしい。ミントの香りしないか?朝はこれがいいらしい。」
確かにミントのようかスーっとした香り。

コーヒー好きな私としては、紅茶はなんだか物足りない。せっかく彼が入れてくれたので、飲んでみる。ミントの香りとキリッとした苦味。確かにこの紅茶を飲むと目が覚める。

「どう?美味しい?」

「うん、美味しい。でも、朝はやっぱりコーヒーかな〜」
彼は笑いながら
「そう言うと思ったよ。俺、スリランカで暮らそうと思ってる。インド洋に浮かぶ島国だ。付いて来るか?」

「私はね、パリに行ってパティシエの勉強をしたいと思っている。もしかして、私達、お別れかしら?」

「そうだな。俺には後にも先にも君しかいないけど、やりたい事をやるよ」

「私もあなたしかいないけど、やりたい事をやるわ」
そして私達はウバ紅茶でスッキリ目覚めて、決断した。
愛している彼とまで別れて決めた夢だ。もう、後戻りはできない!
前に進もうどこまでも!

10/26/2023, 10:59:35 PM

愛言葉

あなたは「言わなくてもわかっているだろう」と言うけれど、わかっていても言ってほしい。
「愛している」
愛言葉。

海の底はもう遠い。
愛言葉を聞かせてほしい。
私が泡となって消えないように。
もう、人魚姫ではないのだから。
この愛が永遠であるように。
愛しています。

10/25/2023, 8:05:03 PM

友達

大好きな彼と四年前に結婚した。結婚して二年ぐらいは、楽しく充実した毎日だった。同じ歳だった私たちは、三十歳も近くなると、仕事も任される事が多くなり、一緒の時間も少なくなってきた。疲労と忙しさでお互いを責めるようになった。そして、とうとう離婚することになった。
彼から
「これからは友達でいよう」
と、言われた。
友達なんかでいられるんだろうか?あんなに愛し合った二人なのに。これからまた、好きな人ができて結婚するかもしれない。友達として祝福できるだろうか?
友達、、、。
まだほんの少しだけ貴方を好きな私には辛い事だ。
きっとスマホからは貴方の名前は削除する。
さよなら、、、。

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