バズ母

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10/1/2023, 2:51:19 AM

きっと明日も

うちの家族は5人家族。両親と僕と妹、弟。両親は共稼ぎで、1番下の弟は保育園に通っている。妹は小学校四年生だけど、忙しい両親を支えるために一生懸命、弟の面倒をみたり、家事を手伝っている。
そんな家族の食事の支度は大変だ。だから、どうしても手軽で簡単なカレーが多い。家族全員、カレーが大好物で特に文句はないが、昨日の夜で無事に三日間のカレー生活が終わって、今日のご飯を楽しみにしていた。
母が今日はどうしても仕事が終わらないと言って、父方の祖母に弟の保育園のお迎えと、夕飯を頼んでいた。
「ただいま〜」
と帰ると、昨日で終わったはずのカレーの、匂いが、、、。

祖母
「おかえり〜、お母さんから急に頼まれて、夕飯カレーにしたけど、あんた達カレー好きでしょ。
待っててね。」


「おばあちゃん、僕カレー大好き」

終わった。
カレー4日目。
きっと明日もカレーだ。

9/29/2023, 11:54:55 PM

静寂に包まれた部屋

静寂に包まれた部屋、ポタン、ポタンと水道の蛇口から水が落ちる音。あとは何も聞こえない。
カーテンが閉まり、暗い部屋では、今が何時なのか、昼か夜もわからない。
自分が生きているのか、死んでいるのかもわからなくなってくる。
心はすでに死んでいる。肉体もこのまま朽ちていくのか。
それでもいいと思い、目を瞑る。

その時、
「幹太!いつまで寝ているの!学校遅刻するよ!毎朝、毎朝、本当に起きないねっ!机の水溢してポタポタ垂れてるよ。お母さん、もう仕事行くからね!ちゃんと起きるんだよ!」

あー、朝だったのかー、、、。

9/28/2023, 9:35:19 PM

別れ際に

別れ際に彼から、
「好きな人ができた」
と言われた。返す言葉がなく、その場を足早に立ち去った。4年も付き合っている彼だった。付き合い始めた頃の熱い気持ちはなかったが、愛し合い唯一無二の存在だと思っていた。
別れ際に言われた言葉から逃げる様に帰って来たが、その間の記憶はない。泣くこともなく、ただ心臓の鼓動が大きく速く波打っていた。
好きな人、どんな人だろう。私とは全く違ったタイプだろうか?そういえば彼は、小柄な目がぱっちりした可愛いアイドルが好きだった。私はどちらかと言うと、背が高く痩せ型である。やはり、彼のタイプではなかったんだ。
もう諦めるしかない。泣いて縋る様なことはしたくない。

そして、別れて1年が経ったある朝。ストーカー事件のニュースが流れる。
女子高生にストーカーをして、殺害容疑で逮捕されたのは、彼だった。テレビに映し出される彼の顔を見て、愕然とした。
なんてことをしたの?そんなに彼女のことが好きだったの?私じゃダメだったの?と思いながら泣き崩れた。
でも、何処か心の片隅で別れて良かったと安堵する自分もいた。

9/28/2023, 9:49:23 AM

通り雨

急にザーっと雨が降ってきた。東の空は明るいから通り雨だろう。
周りを見ても田んぼばかりで、雨宿りするところはない。
仕方ない、真っ直ぐな道を走る。
直ぐに全身水浸しになり、身体が重くなる。走れなくなり、トボトボ歩いていると、急に一直線に陽が差し、雨も降っているので、近くの山に虹が出る。
(あ〜今度はお天気雨か)

すると突然、後ろから若い男性が
「傘ないの?だいぶ濡れているね。大丈夫?」
と、傘を差し出し私に渡すと、走って行ってしまった。

そして走り去った田んぼの向こうから、狐のしっぽがくるんと輪を描く。
狐の嫁入り?

通り雨は止んだ。虹も消えた。
あれは狐のお婿さんだったのかしら?
優しいお婿さんね。
お幸せに。

9/27/2023, 3:24:37 AM

秋🍁

秋と言えば“どんぐり〟。
小学校の秋の遠足で、バスにのって広い芝生がある公園に行った。
その芝生の周りには、ブナの木がたくさんあって、下にはどんぐりがたくさん落ちていた。
帽子を被ったどんぐり、ちょっと太ったどんぐり、すっと痩せたどんぐり。皆んなどんぐり拾いが楽しくて、夢中で拾ってビニール袋に入れて持って帰った。

帰ってから、どんぐりの入ったビニール袋を机の中にしまい、すっかり忘れてしまった。
数日後、ビニール袋を開けると、いるはいるはクネクネした虫達が。どんぐりに小さな穴が開いている。どんぐりの中にいたんだ。
それけら私はどんぐり拾いが嫌いになった。
そんな経験ありませんか?
そうやってどんぐり嫌いになった人たくさんいますよねー。

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